水と反応して発泡しています
建物の外周の床から浸みこんだ雨水が階段室の床下のモルタルとコンクリートの間を通過し竪穴から下階に浸水、という小難しい内容の案件でした。
言うまでもなく雨漏りとは入口で止める事が基本です。しかし今回は、入口であろうという範囲はほぼ分かるのですが詳細な特定が出来ないくらい周辺状況が良くありませんでした。
おおよその雨水の流れは読めました。しかし、塗膜系の防水を施す環境ではありません。湿気が多すぎてシーリングも付着しそうにありません。セメント系の止水材では表面付近はどうにかなってもモルタルの隙間を流れる水まではくい止める事が出来ないでしょう。
そこでスタッフからの提案が。
ウレタン系注入止水材を入口と考えられるエリアに穿孔注入してはどうかと。
ウレタン系注入止水材は水分と反応して発泡するので水の通り道を塞ぐ事が可能です。通り道に止水材を送り込む事が出来ればですが。そこは、スタッフの経験と技に頼ることになります。とは言え、過去の止水成功率は90%を超えていますので信頼は高い材料と言えるでしょう。
今回はウレタン系注入止水材と止水セメントを併用した作業を行いました。結果は大雨の後に出るはずです。