雨漏り改善の近道

雨漏りをなるべく早く改善したいのであれば上のフローの「Yes」を参考にしてみてください。ベストではないかもしれませんが、確実に解決に向かって行ける方法です。
一見、長いように見えますが、結果は急がば回れなのです。

専門家を「信じて任せる」事もストレスの軽減になるのでは?

雨漏りの改善を望む人は多いと思いますが、そんなに急いで直そうとは思っていない方もいます。そのうち、いよいよまずい状態になってから考えよう…とか。

いろんな考え方があるのでそういった考えを否定しようとは思いません。しかし、もし、建物からの意見というものがあるとしたら、やはりなるべく早く改善してほしいと願っているはずです。木造の建物でしたら腐食したり、カビが繁殖したり、害虫が寄って来ますし、鉄骨系の建物だったら錆が蔓延するかもしれません。それらは建物の寿命に悪影響を与えるものですから。

では、雨漏りの改善はあなたに何をもたらしますか?

ストレスの無い雨漏り発生以前の生活でしょうか。
途中になっていた室内の改装計画を前に進められることでしょうか。
天井を見上げるときの憂鬱な時間が無くなることでしょうか。

全て当たり前のことなのに嬉しいと感じるはずです。

これからは雨漏りに費やした時間を取り戻すために楽しい旅行の話でもしましょう。
もう憂鬱な気分で天井を見上げることはありません。そこには真新しいクロスが貼られていることでしょう。心機一転、部屋中の床も壁も天井も新しいものにしてもいいかもしれません。そう、この家に引っ越してきた時のように。

有限な時間を有意義に使うために近道は必須では?

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天窓 VS トップライト

 

屋根の可動式天窓
陸屋根のトップライト

天窓トップライトも「採光」や「換気」を目的として設けられているが、トップライトに開閉式のものは少なく主な役割は換気というよりは採光であろう。また、天窓も嵌め殺し(FIX)タイプは換気ができない。選択可能なのであれば、室内の熱や湿気を排出できるという意味で天窓は換気可能なものをお薦めしたい。
どちらの製品も雨仕舞をそれなりに考慮しており、取り付け方法や手順に問題がなく経年劣化の影響が少ない状態であれば簡単には雨漏りなどしないと思う。しかし、中には壁用のサッシを転用している事例があって驚くことも多い。

 

壁に取り付ける製品は基本的に垂直に取り付けられることを前提に設計されているにも関わらずそれを屋根に取り付けているのである。そして、雨漏りしそうな箇所にはシーリング材をゴテゴテに塗りたくっている。

確かに、昔は天窓やトップライトなど無かったのかもしれない。どうにかして天井からの採光を手に入れたいと考え、既存のあるものでどうにかしようと悩んだ結果なのかもしれない。しかし、それはそれなりに古い建物の話であり最近の建物に取り付けてあるのは確信犯だと思わざるを得ない。

お分かりかと思うが、天窓の雨漏り原因の多くは天窓本体もそうであるが屋根との取り合い部分から浸入するという事例も大変多くなっている。それなりに雨仕舞が考慮されている製品であっても雨漏りが発生してしまうので天窓廻りの作業は大変気を使う部位なのだ。という厳しい条件下にある天窓であるにも関わらずそこに壁用のサッシってどうなのだろうか?ちょっと無理がないだろうか。

嵌め殺しタイプの天窓もガラス廻りのシーリングの劣化に伴い雨漏りすることがあるということを鑑み、雨漏りという観点だけで優越をつけるのであれば、天窓よりトップライトの方が安心だと言えるのではないだろうか。

 

 

 

 

 

鉄骨階段の錆は止まらない

 

 

先日の夕立の時、降り始めて数分後の鉄骨外部階段の状況です。
いつも同じ場所から流れ出ているようで蹴上面の塗膜の劣化は周辺より激しいようです。

段鼻にあるノンスリップ金物の下(裏)から雨水が流れ出している状況がわかりますが、この目に見えない隙間の中は今どうなっているのでしょう。

本来、鉄骨階段は“鉄”ですから当然錆びやすいです。外に設置されていれば尚更な訳です。ですので、それを塗装という被膜で守っていかなくてはなりません。ご存知のようにそれはなかなか手間の掛かることであります。しょっちゅう塗装しているな~と感じる方も少なくないでしょう。

錆びは「点錆び」から始まり、そこを起点に徐々に広がる傾向があります。ということは上の写真の状況の場合、既に塗り替えの時期ということになります。でも、目に見える部分の塗り替えはその気になればいつでも可能です。問題なのは手の届かないところの錆処理です。ノンスリップ金物の裏はいつ塗り替えるのでしょうか。否、ほとんどの場合、塗り替えていません。よって、何度でもそこから錆が広がりますし、その部分の錆はいつまでも成長して階段を蝕み続けていくのです。

では、“その部分”はどのようになっているのでしょうか。

上図でもわかるようにノンスリップ金物の裏は「開かずの扉」状態ですので何がどうなっているかは誰も知り得ることはできません。でも、周辺から察するに錆が蔓延しているであろうことは想像に難くありません。

この構造の良くないところはモルタル部分が元々受け皿のような形状をしていることで、水分が溜まりやすい状況です。段板とモルタルの隙間には雨水が入りますのでモルタル周辺の鉄部は一年中湿気に晒されていると言っても過言ではないでしょう。

そういった劣化に対応するために、塗装やシーリングをしたり、階段用防滑シートを貼ったり、時には塗膜系防水などもしているということであります。防滑シートについては、施工後の見栄えの良さもあり昨今よく見かけますが端末のシーリングの劣化に伴い鉄骨が錆び始めると、今度は直すことが難しくなるので注意が必要です。やはり定期的なメンテナンスは必要不可欠です。

いずれの場合でも鉄骨階段のメンテナンスは何かと頭が痛いものです。誰かに決めてもらいたい。「外部階段は亜鉛メッキにしなくてはならない」って。

お宅の床下は大丈夫?

最近、和室の畳に箪笥が沈み込んだりしていませんか?

散水調査によって雨が打継面から床下内の空間に浸入してくることが判明しました。一度浸入した雨の水溜りは雨が止んでもなかなか排出はされないようで床下はしばらくの間高湿度空間になっていると考えられます。

この建物の畳の下地はベニヤ板とパーティクルボードが使用されているのですが床下側にあるパーティクルボードはどちらかにといえば吸湿しやすく湿気に弱い建材と言えます。ということは、ふにゃふにゃになりやすいということです。その状態で畳の上に重量物が乗っていたらどうなるでしょう?

そうですね、今回もそうですが、箪笥が傾いてきたことで床下に目が向いたということです。雨の度に床下に浸水し、徐々に下地や畳がふやけていったのだと推測できます。

では、どういう経路で床下に雨が浸入するのでしょうか。基礎周りには止水処理はされていなかったのでしょうか。

・左の写真は散水調査中の基礎外部の状況

 

 

 

問題は耐圧版コンクリートの高さと打継面の止水処理にあると考えられます。


そもそも打継面に然るべき止水的な考えが働いていればこのような状況には陥りませんでした。止水版を施すなり、外側に防水処理を行うべきだったと思います。耐圧版コンクリートについても、あと5cm高く設定出来れば(出来たと思うが)今よりは浸水しにくかったと思います。周辺の土が飽和状態になれば、水位は耐圧版より高いところまで容易に到達することでしょう。であるならば、打継面から雨が床下側に浸入するのはいわば自然の流れと言えるでしょう。

さて、お宅は大丈夫ですか?
最近、畳が湿気っているように感じることはありませんか?

コロニアル VS 雹(ひょう)

先日の豊島区周辺に降った雹の事はまだ記憶に新しいところであります。ニュースでも再三取り上げられており車両の屋根がボコボコになっている状況など放送されていました。

先日、その中心エリアと思われる付近の建物のオーナー様からの依頼で雨漏り調査を実施しました。当該建物の屋根は瓦棒葺きの鋼製屋根であり、雹の影響は無かったようです。しかし、内樋であったため雹が落とし口で目詰まりしたようで、オーバーフローした雨が室内に大量に流れ込んでしまったことが今回の雨漏りの原因ということが判明しました。

ゲリラ豪雨やゲリラ雷雨が頻発する昨今では益々オーバーフロー設備の必要性が高まっていると感じた案件でした。

 

 調査中に隣の屋根に気になる様子を発見しました。何やら白い粒々が散乱しています。

近づいてみました。

コロニアルの角が破損しています。
誰かが下手に歩いて割ってしまったのか・・・、
ではなく、先日の雹の仕業と思われました。雹が屋根全体に降り注いだ中で、強度の弱い角部分だけが破損したのだと推測されました。

同時に、コロニアルって雹で割れるんだ、という驚きと不安が入り混じった気持ちを感じました。全てのコロニアルが同様の状況になるかどうかは分かりませんが同程度の材料が沢山あるだろうことも事実だと思われます。今後、破損部分を起点に材料が劣化しなければよいのですが、また、次回の塗装時は補修や下地処理に頭を悩ませることになるのではないかと心配です。

コロニアルが弱いのか、雹が凄いのか、皆さんの家の屋根は大丈夫ですか?

 

実は、究極雨漏り診断士には透視能力が備わっている!?

透視能力には2種類あります。

一つは水の流れを透視出来る能力。
もう一つは水が無くても水路(みずみち)を透視できる能力です。

どちらの透視能力も後天性のものですが簡単には身につきません。

もちろん本当に見えているわけではありません。X線も出せません。

例えば、パソコンなどを使用するときにタッチタイピングが出来る人はたくさんいますよね。あの、キーボードを見ないで指先の感覚だけを頼りに文字入力などをするあれです。向き不向きもありますが経験が増えるに従い努力も惜しまなければそのような技術も身に着くということは理解できるでしょう。徐々に感覚が研ぎ澄まされていくからです。

雨漏り診断においても同じことが言えます。
雨漏りを改善させるための修繕作業に携わっていると自ずと壁や屋根を剥がしたり撤去したりするので内部構造も確認できます。また、実績が増えればそれに伴い多様な構造を持つ建物の内部構造までも新たな知識として蓄積されていきます。

そんな蓄積データを駆使することで外壁や屋根を剥がすことなく建物の外部や室内から眺めただけで内部状況をある程度は把握できるようになります。もちろん例外がある事も事実です。

雨漏り診断士の多くは水が流れる空間を頭の中で描きながら調査を行っています。ですから、被疑箇所を推測するときは浸出部分から逆追いして考えたりします。内部の空間の水路(みずみち)をつなげる思考をしなくてはなりません。そして、ある瞬間、その空間を流れる水が一連のものとして、まさしく“つながる”のです。入り口から出口までの経路が閃く瞬間です。

更に経験を積んだ雨漏り診断士は散水調査を行わなくても、目視だけで被疑箇所をある程度高確率で言い当てられるといいます。結論付けるために散水調査を実施するようですが、その結果は目視で見立てた位置とほぼ合致するのだとか。その確率は日頃の研鑽により高められるといいます。やはり感覚が研ぎ澄まされていくのでしょう。

何の予備知識もない人から見ると、さも透視でもしているように見えることでしょう。
雨漏り診断士に雨漏り調査を依頼する時には、透視力レベル「+5」(※注1)の診断士に依頼して下さい。調査時間の短縮と信頼できる結果をあなたにもたらしてくれることでしょう。

※注1
ここだけフィクションです。

 

繰り返す雨漏り

同じ場所から繰り返し雨漏りが発生している場合の原因は以下の理由が考えられる。


①雨漏りの原因を改善できていない

②一つの原因は改善されているが他にも原因が残っている

③改善させた部分に再度不具合が発生している

①の場合は、雨漏り原因の見極めが間違っていた場合などで、そもそもの原因箇所の処置は行っておらず無関係の場所を補修していた場合などである。原因が改善されていないので補修前と状況は変わっておらず雨漏りが止まることはない。

②の場合は、いかにも見た目にも怪しい部位があったので簡易補修などで対応してみたが雨漏りは止まらなかった場合である。補修箇所自体は間違っていないので浸出量は減っているかもしれない。「複数浸入雨漏り」である。

③の場合は、浸入位置も確定し既にその部位の適正処理を行っていて、しばらくの間は雨漏りが改善されていたが経年と共に再発する場合である。挙動箇所にあるクラック部分が原因だったときなどにそういった傾向が見られる。補修後数年で再発した場合は当時の原因箇所も確認してみる必要がある。

原因位置の見極め間違いの場合はさておいて、複数浸入雨漏り「経年性再発雨漏り」にはたまに遭遇する。どちらも対応には苦労することが多い。特に、二次防水層が存在しない鉄骨ALC系の建物や鉄筋コンクリート造の建物はおおよそ同じ部位にクラックが再発するので厄介と言える。二次防水層が無いということは、外壁の不具合はいきなり致命的な雨漏りの原因になり得るということであるから。

建物に発生するクラックにはいろんな原因がありますが、大別すると収縮系クラック(乾燥、自己ひずみ)と挙動系クラック(構造ひび割れ)に分かれる。

鉄筋コンクリート造における収縮系クラックが初期段階で多く発生するのに比べ、挙動系クラックは地震や強風など外力の影響を受けて発生している。よって、建物が存在する限り挙動系のクラックも発生し続けると言えるのだ。そして、それは同じような位置で発生している。

それぞれの建物には、それぞれの建物の特性があり、外力の影響によって発生するクラックの位置はほぼ決まっていると思われる。なので、クラックを補修してもいずれまた補修材が破断して雨漏りが再発することは何ら不思議ではない。むしろ自然なことなのかもしれない。

私たちは、それぞれの事象に合った補修方法を真剣に考え検討し、長所も短所も理解した上でご提案するように心掛けなければならない。

 

 

雨漏りの思うつぼ

昨夜の激しい雨のせいだろうか、朝起きたら1階のリビングのフローリングの床に直径20センチメートルほどの水溜りができていて大いに驚いた。よく見るとサッシ上部の木枠(額縁)との隙間に水滴が残っている。何となく「原因は壁に吹き付けた雨だろう・・・」と思った。中古で購入した木造2階建ての我が家の外壁はいわゆる窯業系サイディングの横張りだった。

おそらくサッシの上にある目地が原因だと感じホームセンターでシーリングやら止水パテなどを購入し、気になる目地という目地に塗りたくっておいた。仕上がりの見た目はいまいちで妻や子供には不評だったが普段は目につかない場所だし問題はない。はずだった・・・。

それから1か月も過ぎた雨漏りの事など忘れかけていた頃、朝から降り続く雨でまたもや雨漏りが発生してしまった。しかも、今度は2箇所に増えている。これ以上根拠のはっきりしない自己流の補修を続けても解決しないと感じたので雨漏りの専門家を捜して来てもらうことにした。本当は、気になる部位がまだあるのでそこにもシーリング材を自分で打ってみようと思ったのだが、もしもそれで雨漏りが解決しない時は父親の権威に関わると思い自分で補修する事を踏みとどまったという方が正しいかもしれない。

業者は「雨漏り診断士」だと名乗りすぐに状況を確認し始めた。いろんな資格があるものだと感じつつ初めての雨漏りの行く先を案じていると確認を終えた彼は状況の説明を始めた。全てを理解することは出来なかったが彼が伝えたかったであろうことはおおよそ分かった。

建物というのは「雨仕舞」という技術を用いて造られていて、屋根や外壁の裏に浸入した雨をうまく排出できるようになっているらしい。雨の出口があちこちに組み入れられてるという事だった。そして、彼は「雨の出口を塞いではいけない」と言ったのだ。
ドキッとした。
その時、自分はやらかしてしまったのだと気づいた。だから、雨漏り箇所が増えたのだと理解した。

やはり餅は餅屋だな・・・と反省しつつ雨漏り調査の見積書を作成してもらうことになった。まずは原因を特定しない事には修理する場所や方法を決められないので調査が必要だという彼の説明が腑に落ちた。

ほどなく雨漏り診断士が帰ってから妻が雨漏りの原因は何だったのか?と聞いてきた。私は「調査しないと分かるはずがない」とだけ答え、自分が先日シーリングで塞いだ部分が雨の出口だったという事を話さなかったのは言うまでもない。

そろそろ新しいクロスに貼り替えてもいいですか?

もちろんです!
先日の豪雨に於いても雨漏りの改善が確認されていますので。

・下見による被疑箇所の抽出

・散水調査による原因箇所の特定

・調査に基づく根本原因に対する改善作業の実施

・改善作業後の確認散水

・改善作業後の数回の雨天時の状況観察

・そして、先日の豪雨・・・

今までの一連の作業や観察の状況から判断するに今回の雨漏りは完全に改善されていると言えるでしょう。長らくお待たせいたしましたが内装工事を進めて頂いて結構です。確認散水よりも自然現象の方がやはり強力な風雨ですので念のため少しだけお待ち頂いた次第です。調査も作業も観察も、念には念をです。

 

尚、天井点検口はそのまま残しておいて下さい。再発時の確認のため」という事ではありません。建物にはそれぞれ「癖」みたいなものがあって、同じような理由で同じような雨漏りが発生する傾向にあります。という事は今回の雨漏り浸出箇所に近い位置から発生するかもしれません。その時に、すぐに確認可能な状態にしておけば対処も早く出来るからです。もちろん、「再発ではない事の確認」のため、という意味合いはあったりします。

 

娘が「恥ずかしくて家に友達を呼べない」って怒るんです

原因は天井のクロスが割れててシミがあるから。

クロスが割れ始めたのは先月の雨の日以降でした。
以前から、薄いシミのようなものがあるような気はしていたんです。「雨漏り」かな?とは思ったんですが何となくそのままにしちゃったんです。そして、先月のある日の夜、いきなり天井から水滴が落ちて来はじめました。

みんなでテレビを観ている時にいきなり落ちて来たのでびっくりしましたが、とうとう来たかっていう気も少しありました。取り急ぎプラスチックの容器などで雨漏りを受け止めました。

朝方、雨が上がるとしばらくして雨漏りも止まりましたが、その周辺には黒っぽいシミが出来ていました。天井自体が少したわんでいるようにも感じます。シミが線状に延びているのはどうしてでしょうか。いろいろ気になりましたが理由はわかりません。

今、一番気になるのは天井が落ちてきたりしないのかどうかという事です。娘は「恥ずかしくて友達も呼べない」って私を責めるんですがどうしようもありません。これで本当に天井が落ちてきたりしたら何を言われるか分かったものじゃありません。でも、確かに危険な気がします。早く天井を直そうと思うのですが「雨漏り」を止めない事には何も先に進みません。週間天気予報の傘マークを見るたびにとても気持ちが焦るし落ち込みます。

はたして、誰に相談すれば確実に雨漏りを改善してくれるのでしょうか。怪しい業者に修理を依頼してしまって、もしも、雨漏りが直らなかった場合、その業者を選別した私にも責任があるのでしょうか。家族の冷たい視線を受けないためには何を信じて誰に相談すればよいのでしょうか。悩みは尽きずストレスは日々増大しています。

現在、この天井の下は“立ち入り禁止”にしています。

こんな悩みをお持ちの方に耳寄りな情報があります。
雨漏りを改善できる業者を見つける一つの指針はやはり「雨漏り改善実績数」「雨漏り調査事例数」の多さではないでしょうか。経験値の高い人の方が改善確立も高まるのでは。

 

だって お互い様じゃないですか

既に別の業者さんによって散水調査を実施したことがあるという事で、その時の状況をオーナー様から聞き取り調査で確認した後、まずはその時に調査しなかった部位から今回の散水調査を開始しました。

浸出部位の直上部付近各所(床、巾木、水切り金物付近、内壁サイディング、笠木内側、トップレール、笠木外側、手すり外部側サイディング)は既に調査対象として数時間の散水調査が行われています。よって、横移動してくるであろう経路を想定し被疑箇所を数か所設定しました。その推測箇所の中でも下方にあるバルコニーの床面付近からの浸水の可能性から検証しました。

床面への散水で雨漏りは再現されませんでした。次に壁面付近の可能性を検証します。
ちなみに水切り金物は写真のように機能しています。水切り金物内の防水立上り端末が多少浮いている所があって気になりましたが、たとえ強風を伴ってもその位置まで雨が到達する可能性は低いと判断しました。

一つはっきりした事は、バルコニーのFRP防水は水切り金物取付け後に塗布されているようでした。下から覗くとFRP防水の端末が水切り金物の手前で止まっているのがはっきりと確認できたからです。そして、FRP防水の表層はモルタル塗り(薄い…)でした。

 

 

水切り金物とサイディングとの隙間内の状況から判断するにサイディングは下地の合板に釘で直貼りされているようです。釘の廻りに怪しい箇所は見当たりません。ちょっと気がかりなのが透湿防水紙の気配が感じられないという事でした。
更に、水切り金物の上部に雨が吹付けたとしても雨が水切り金物の立ち上がりを越えることはないと判断しました。

となると、次の被疑箇所はサイディング面になります。釘周りに怪しい所がないのでサイディングの重ね部分である縦目地付近に散水していきます。縦目地は数本あるので浸出箇所近くから始め順次離れる方向で進めて行きました。

何か所目かの縦目地に散水してから数分後、小屋裏内の雨染み位置から雨漏りは再現されました。

 

散水箇所と浸出箇所は横方向に約1.5m程度のズレがありました。

雨漏りの原因、そして、ズレの原因は何だったのでしょうか。

 

サイディングの裏面に浸入した雨はサイディングと合板との隙間内で行き先を探っています。釘止め付近は隙間が密で移動しにくいようです。釘止めの無い部分をすり抜け水切り金物の立上り(返し)に到達した雨は水切り金物の厚み分だけ存在するサイディングと合板の隙間で広がりつつやはり水切り金物と合板との隙間を下方に移動して行きます。そして、FRP防水立上りにあった浮き部分に浸入を試み成功します。FRP裏に浸入した雨は床の合板と壁の合板の入隅を水勾配に従って下方に移動し然るべき位置から小屋裏に浸出せしめたのです。

雨がここに到達するまでにいくつかの関門があるはずでしたが今回はそれがありませんでした。

①サイディングを縦使いする事で重ね部分が横方向からの雨や風を伴なう雨に対し脆弱になっていた。
②透湿防水紙が取付けられていない。
③FRP防水層の立ち上がりに浮きがあった。また、水切り金物とFRP端末取合いの処理に問題があった。

この事例では、サイディングの縦目地をシーリングなどで止水すれば一先ず雨漏りは止まるでしょう。しかし、そういった簡易的な補修では材料の劣化や建物の挙動などにより必ず再発します。少し大変ですがこの機会に二次防水の改善を含めた修繕を実施し大切な建物の耐用年数を復活させる事をお勧め致します。

 

そもそも、二次防水層が無いこと自体が不自然です。一次防水(壁ではサイディングやモルタル等、屋根では瓦やコロニアル等、外観的な仕上げ材)と二次防水(壁では透湿防水紙やアスファルトフェルト等、屋根ではアスファルトルーフィングやゴムシート等、外観からは見えない)はそれぞれが別々の責任を担っている一対のものです。どちらかが存在しないという事は基本的には考えにくいのです。

意匠的外観は元より一次防水の役目としては二次防水を紫外線や直接的風雨などから保護せしめる事です。仮に一次防水が無かったとしたら二次防水は紫外線の影響をもろに受け瞬く間に使い物にならなくなることでしょう。そして、一次防水には必ず継ぎ目や隙間がつきものですから雨は少なからずそこから浸入してしまいます。劣化が進めば尚更です。そこから浸入して来る雨を食い止め建物を守ることが二次防水の役割です。どちらかが無くても建物を雨から護ることは困難になるでしょう。

一次防水と二次防水、見た目も役割も違いますが一対で存在してこそ役目を全うできるのです。お互いに補っているのですね。

雨の後、ドレンの中がいつまでも濡れている気がします

RC造に於いて、数年前から下階の天井から雨漏りが確認されていたとのことで、昨年屋根の防水工事を行ったそうです。しかし、雨漏りが改善されることはありませんでした。ある程度の時間、雨が降り続くと必ず雨漏りになるという事が分かっています。

屋根のウレタン塗膜防水に関しては不具合は感じられませんでしたが、ヒアリングで分かったのですがどうやらドレン内はいつも濡れている気がするということでした。

ストレーナー内には土埃も堆積していたのでそれが乾きにくい原因かもしれませんでした。そこで、まず、その土埃を除去してみました。

すると、ドレン本体と防水押えの隙間から水分がジワジワ染み出て来ます。
おそらく、押えコンクリートと旧防水層との間に生じている隙間に保水されていると推測出来ます。

雨の度にその隙間に保水され、その一部が下階への雨漏りとなり、雨が止むとドレン側へゆっくり排出されるという事を繰り返していると考えられました。

昨年の防水工事を行ったときに改修用ドレンさえ設置していれば既に解決していたであろう事案でした。どういう経緯でこのような仕様を決めたのかは知る由もありませんが、こういうことで世の中の雨漏りを解決出来にくくしているのかもしれませんね。

モルタル出巾木は「無用の長物」なのか?

室内に於ける巾木の役目としては、見た目の印象もしかりですが、納め方が技術的に難しい床と壁の取り合いの不具合を隠す意味もあると聞きます。しかし、一番の役割は掃除機などが当たった時の衝撃などから壁を守ったり傷が付かないように設置されているのだと考えられます。

 

では、バルコニーなどの外部で見受けられるモルタル出巾木の役割はなんでしょう。

掃除機はあまり関係なさそうです。
モップやデッキブラシは接触するかもしれません。
でも、「出巾木」でなくてもよさそうです。

防水端末の納まりがいいからでしょうか。やはり見た目の印象を考えての事でしょうか。それとも、何かを守っているのでしょうか。

しかし、出巾木は雨漏り的にはあまりありがたくありません。
写真のように塗膜防水を施していてもモルタル巾木の浮きに伴い壁の取り合いにクラックを生じさせます。また、その浮きはモルタル巾木自体にもクラックを発生させます。どちらも防水層の裏側に雨水が入り込む原因になってしまいます。

よって、防水改修を行う時はまず浮き補修から行う必要があり余計な予算が発生します。下地がALCの場合は再付着もしにくく、結果、モルタル巾木自体を撤去する場合が多いです。その作業をするにもまた予算が発生します。仮に上手に補修出来たとしても浮きはいずれまた発生します。

となれば、どう考えても出巾木たるものは“無用の長物”なのではないでしょうか。

かと言って、テープ分かれ仕上げでは意匠的な貧弱感は否めません。

お勧めは、室内、屋外を問わず「入巾木(いりはばき)」でしょう。壁面より巾木の方が引っ込んでいるように納める巾木です。一般的にスッキリ感と高級感を感じられる納まりと言えます。しかし、出巾木と比較して取り付けや加工に手間暇が掛かるので実際にはあまり採用されていないように感じます。

外部の場合で入巾木にしにくい場合(ALC)では、防水立上り端末を溝斫りの上、水切り金物を取り付ける方法もあります。

要するに、壁面から外方向に出っ張るような納め方には雨漏りリスクが高まる傾向があるので避けた方が無難ということです。

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防水専門 VS 雨漏り専門

小屋裏がこんなにひどい目に遭っています。この上は屋根(陸屋根)です。信じられないかもしれませんが、屋根の防水改修は数年前にFRP防水にて実施されています。

この小屋裏天井面クラックのエポキシ樹脂っぽい処理は防水改修工事以前のものなのか、それとも防水改修工事後のものなのかはオーナー様も分からないらしいです。はっきりしているのは、今も雨漏りは止まっていないという事。

不自然だと思いませんか?屋根の防水工事を行っているのにどうして室内側から止水処理を行わなければならなかったのでしょうか。雨漏りを改善させるためには雨の入り口側で修繕することが基本だというのに。(※地下室の場合は内側からも止水処理しますが)

防水工事施工前にこの止水処理行ったと仮定した場合、先ずは屋根の防水をしなさいって話じゃないですか。最初に内部(雨の出口側)から止水を試みるという意味がよく分かりません。結果、雨漏りが改善しなかったので全体の防水を実施することになったのでしょうか。

もしくは、FRP防水を実施したにも関わらず雨漏りが止まらないのでこのような所業に打って出たのでしょうか。それって、防水の品質の問題?それとも防水範囲以外に原因が存在していた?未だに原因は不明であり、オーナー様は憂鬱な日々を過ごされています。

【防水施工技能士】の資格は厚生労働省が主催する国家資格であり防水工事に携わる人々には必須資格とも言えます。対外的に技術の確かさを判断する基準にもなると思います。でも、技術が高くてもこと雨漏りとなるとその技術を活かせない事もあるようです。「雨漏りの原因を改善する事」と「信頼に値する防水工事を行う事」とはそもそも目的が違っています。どんなに素晴らしい防水工事を行っても、雨漏りの原因から外れていては何も改善しません。

防水施工技能士が防水の専門家だとすれば【雨漏り診断士】は雨漏りの専門家です。
雨漏り診断士は各種防水の特性はもとより建物の構造や納まり、外装材や二次防水など、見えない部位まで含めて総合的に雨漏りの原因を読み解きます。防水施工技能士の目的が「高品質の防水工事」だとすれば、雨漏り診断士の目的は「雨漏りの原因を突き止め雨漏りを改善する事」です。そのためには、その原因を突き止めるためには、雨漏りの原因調査が必要不可欠です。冒頭の写真の案件も、雨漏りの原因調査を行っていればこんなにも迷走することは無かったのではないでしょうか。

雨漏り診断士が雨漏りの原因を突き止め、防水施工技能士がそこの防水工事を行う。それはいいことだと思います。そうは思いますが、雨漏りの改善には防水工事だけでは改善しないことも多いのです。原因の数だけ修繕方法があると言っても過言ではありません。雨漏り診断士は雨漏りの原因調査だけを受け持つと思われている方もいると思いますが、原因調査に留まらず最適な修繕方法まで検討してこそ頼れる雨漏り診断士と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

 

雨漏りの原因調査に於ける散水作業で高圧洗浄機の使用は有りか?

沖縄では梅雨入りしたということで、今年も梅雨が始まりましたが皆様はいかがおす過ごしでしょうか。

今日は東京でも朝から雨が降っていて外仕事の方々を悩ませています。その雨の日でも行える数少ない作業の一つが“下地の洗浄”です。たまたま今日が洗浄作業予定日だったので工程に影響が出る事無く作業を行う事が出来ました。ラッキーでした。

この洗浄作業で使用する機械が「高圧洗浄機」です。最近では100Vの電源で駆動する家庭用のものも普及していますが、塗装作業で使う洗浄機はエンジン式のものでそれなりの高圧水を噴射できます。

 塗装下地の洗浄中

一般的に下地洗浄に適当だと言われよく設定されている水圧は15MPa程度でしょうか。15MPa(メガパスカル)は従来のメートル法での単位では約153kgf/㎠(キログラム重毎平方センチメートル)のことです。
1センチメートル四方のスペースの上に力士の遠藤が乗っているくらいの圧力です。ピンヒールを履いた遠藤が片足立ちしている状態で踏まれるくらいの圧力という事です。(>_<)
水道水の標準的圧力が0.2MPa~0.6MPaの範囲なので比較するとその圧力は危険レベルと言えるでしょう。(実際の洗浄では状況に応じて低圧で使用することももちろんあります。)

さて、それだけパワーのある高圧洗浄器ですが、はたして散水調査用に使用できるものなのでしょうか?というのも、先日、インターネットで高圧洗浄機で散水調査を行っている動画を発見したものですから・・・。(少し驚き)

強すぎませんか?
散水調査は雨漏りした時の状況に近い条件で雨漏りを再現することが基本です。シトシト降る梅雨時の雨漏りなのに、その散水調査を高圧洗浄機で行って正しい結果が導き出せるでしょうか?

確かに、強風を伴う台風時に発生した雨漏りなどの場合は実際の状況に近いこともあるかもしれません。それでも通常のノズルのジェットモードで対応できると思いますし今までそれで再現出来なかった事はありません。台風や渦巻く強風の時と通常の雨天との違いは、普段は雨が掛からないところにも雨が到達するという事であり、決して高圧洗浄機並みの雨がいつまでも掛かり続けるという事ではないと考えますが皆さんはどう思いますか?

あんなにも強力な水流で散水をしたらどんな場所からでも雨漏りになってしまうのでは?その結果をもって「雨漏りの原因が判明した」としているのならば懸念すべき事態だと言わざるを得ません。また、同じような意味でサーモグラフィだけで雨漏り診断が可能と言い切る業者さんもいるようですが、温度で分かるのは、残存水分の位置という雨の通り道かもしれない場所であって、雨の浸入口を言い当てるという事を約束しているのであればそれは根本的に無理があります。例えば、外装がサイディングで通気工法の建物の場合、表層のサイディングの温度だけで二次防水層の不具合を読み取ることは難しいはずです。私たちも場合によってはサーモグラフィを使用しますがそれはあくまでも補助的な活用に留まります。

独自手法を否定する気はありませんが出来ない事は誰がやっても出来ないはずです。時間を短縮して結果を出そうという試みには共感しますしそれに越したことはありませんが、依頼者が求めるものは「正しい結果」だという事を忘れてはいけません。

 

屋根を葺き替える前に出来る事があります

原因不明のままでドクターは治療や手術を始めませんよね。

先日、雨漏りもそれと同じだという話を雨漏りの権威の方から伺いました。
病気の原因が分からないままでは治療の方法が決まらないということです。

建物に於いても、明らかな外傷を伴なわない限り、思い込みで補修工事を行ったとしても雨漏りが解決する確率は低いと言えるでしょう。例えば、病院でお医者さんが「原因はたぶん○○だから、取りあえず△△の薬を飲んで下さい」って、不安じゃないですか?そして、おそらく何度も通った挙句、病気が改善する事はなく別の病院を探すことになるのです。

雨漏りの原因は建物によって千差万別ですのでそれぞれの原因にあった対処をしなくてはなりません。間違った処方箋を元に治療を行えば余計に悪化を招くことだってあります。天井の雨漏りが必ずしも屋根に原因があるとは限りませんし、壁の雨漏りの原因が外壁にあるとも言い切れません。また、原因は一ヵ所とは決まっていないのです。

たいして建物の状況を確認する事もなく、いきなり「屋根の葺き替えが必要です」とか「このまままでは建物がダメになります」とか「防水が限界だからやり直しましょう」とか言い出す輩を信用してはいけません。大抵の場合雨漏りは改善しません。たとえ改善出来たとしてもそれは偶然ですし、そもそもそこまで予算を掛ける状況ではなかった可能性が高いと思います。雨漏り調査を実施し、ピンポイントで原因を突き止めることは修繕費用の軽減にもつながるという事を忘れないでほしいのです。

状況の確かな見極めと正しい処方の両方が雨漏りの改善には必要不可欠です。
病気の事は医師(できれば名医と言われる医師)に、雨漏りの事は「雨漏り診断士」に相談して下さい。それが、貴方にとって最善の結果をもたらしてくれるはずです。

 

 

ルーフバルコニーは屋根。では、バルコニーは?

どうやら「ベランダ」と「バルコニー」の違いは【屋根】の有無で決まるらしい。
どちらも建物の外にせり出した部分という共通の条件のもと、屋根が有る場合が「ベランダ」、屋根が無い場合は「バルコニー」となるようだ。

マンションなどは、各階が同一平面になる事が多いので、そのせり出した部分には大抵の場合屋根(上階の床部分)が有ることになる。よって「ベランダ」となる。その「ベランダ」でも、例えば最上階で庇が無い場合は「バルコニー」と呼ばれるということのようだ。

というように、「ベランダ」と「バルコニー」の“差”は【屋根】の有無ということであるが、“共通する事”としてはどちらも【下階がベランダ】ということである。仮に「ベランダ」や「バルコニー」の床付近に雨漏りの原因が存在していて下階に雨漏りが発生したとしても、その多くは下階のやはり「ベランダ」天井付近に発生し、室内側に雨が向かう確率は低いと考えられる。(※壁面付近に雨漏り原因があった場合はこの限りではない)

では、「ルーフバルコニー」はどうだろうか。
「ルーフバルコニー」とは、本来下階から見ると屋根である部分に設けたバルコニーのことである。名前にルーフ(屋根)が付くのはこのためである。逆に言えば「ルーフバルコニー」の下は「居室(室内)」ということである。どうだろう、危険な匂いがしないだろうか?もしも、ルーフバルコニー内に雨漏りの原因が存在していた場合、直下は室内であるからその結果は恐ろしい限りである。

 

・ここまでのまとめ (^^)/
ということだと。

 

然るに「ルーフバルコニー」と「ベランダ」では防水の仕様が異なる。いわゆる「ルーフバルコニー」は下階の屋根であるから一般の屋根と同レベルのしっかりした仕様にする必要がある。一方ベランダは多少簡易な仕様でも問題は少ない。一般的なRC造のマンションの場合、やはり「ベランダ」の防水仕様は簡易的に取り扱われているし場合によっては防水は施されていない。

ここで注意したいのが、「ベランダ」には仮に防水を行わなかったとしても「バルコニー」にはたとえ簡易仕様でも防水処理を行うべきだということである。何故なら「バルコニー」は下階のベランダから見れば常に雨ざらしであり、役割としては屋根(庇)に他ならない。もう一度言うが「バルコニー」の床は基本的に下階の【屋根】である。

そういう区別的な意味でも「ベランダ」と「バルコニー」の理解は必要なのかもしれない。長らく建築業界に携わっているがいつも曖昧になるのでこの機会にしっかりと頭に叩き込みたいと思う。しかし、話す相手が同じ認識でない場合は話がかみ合わないかもしれない。

バルコニーに限らず、直接雨に打たれる(曝される)部位は「斜壁」も含め屋根として仕様を決める事が大切であるが、新築時にそのような仕様になっていないのであればせめて改修工事のタイミングで仕様変更の検討が行われることを望むものである。

ところで、「テラス」と「バルコニー」の違いって?

コロニアル葺VS瓦葺き 屋根の雨漏りを考える

予てより直貼りサイディングは室内側で結露が発生することが問題視されています。そういった結露の影響もあったかとは思いますが、今回は目地シーリングの劣化に伴う浸水が主な原因だったようです。

シーリングの劣化などが原因で、しばらく前からサイディング裏面の一部に雨水が入り込んでいたようです。下屋水上の水切り金物立上り部分とサイディングに挟まれた形でアスファルトフェルトとサイディングが雨水の影響で融着していました。下の写真は撤去したサイディングの裏面です。融着跡が確認できます。

融着した状況下では、劣化目地部分から供給された雨水が下方(屋根側)に排出されずサイディングとアスファルトフェルト間を迷走します。その滞留雨水のエリアにステープル(タッカー針)があったため、しかも周辺がほんの少しですが破れていたため室内側に浸水し下階天井へ雨漏りとして浸出していました。

この雨漏りは、風を伴なう長雨の時に発生しました。サイディング裏面に浸入した雨水が排水量を上回り滞留雨水が増えた事で雨漏りになったのでしょう。通常の雨天時でも多少の浸水はあったと思いますが室内まで到達する事はなかったようです。通気工法であればあり得なかった事象だと言えます。

最近は通気工法が主流になっていますが直貼り工法で施工された建物はまだまだたくさん残っていますので同様の事例は今後も見受けられると思います。雨漏り調査はサイディングが直貼りなのかどうかの確認を行う事から始める事が賢明です。また、この手の雨漏り調査では水分計も活躍しそうですね。

さて、同じような仕組みとも考えられる屋根のコロニアル葺きでも似たような事例が発生しています。基本的にコロニアルは直貼りですのでルーフィングと密着している部分があります。コロニアルとルーフィングの隙間を流れて来る雨水はほぼ屋根面全体に於いていちいち停滞しながらコロニアル下層を流れていると考えられます。ルーフィングの継ぎ目やコロニアル固定用の釘の廻りから浸水しても何ら不思議ではありません。特にルーフィングの経年劣化が進んだ建物では雨漏りリスクも高まるのではないでしょうか。

壁に例えるならば、瓦葺きは通気工法、コロニアル葺きは直貼り工法、といったところでしょうか。どちらが建物にとって良い環境なのかは言わずと知れています。但し、「雨漏りに関しては」、という事ですのであしからず。

 

 

 

雨漏りしない証明は「悪魔の証明」なのか?

起きないことや存在しないことを証明することは困難である。何故なら全ての可能性を検証し尽くすことは不可能に近いからである。

同様の理由により現在雨漏りがしていない建物に対し[本当に雨漏りはしていない]という証明を求めることも「悪魔の証明」と言えるのではないだろうか。

雨漏りが実際に発生している建物の散水調査に於いてシャワーヘッドのモードは「シャワー」モードであり決して「ジェット」モードにはしない。必要以上に強い水流を調査には用いない。そして、被疑箇所に対して真横方向から散水することは少ない。それは、雨漏りしていた時に近い状況を想定し散水調査を実施するのが大前提であり無理やりに雨漏りを再現しては原因を見誤ることにつながるためである。もちろん、台風時にしか雨漏りが発生しないということであればこの限りではない。

例えば、散水調査によって雨漏りしていない証明を行うことになった場合、どちらかと言えば自然現象の中でも建物にとって最も厳しいであろうという状況を想定しながら実施することになる。それは、陸屋根防水層の性能試験時に実際にプール状になる事は少ないにも関わらずそういった満水(水張り)試験を実施する事にも似ている。

よって、散水調査に於いても最低でも台風やゲリラ豪雨(突発性局地的大雨)の状況に近い水流(量・勢い)や降雨時間を設定する事になるのではないだろうか。とは言え、水流は調整できたとしても降雨時間や渦巻く強風までを再現することは困難と言わざるを得ない。そして、建物の全ての部位に散水する事は非現実的と言える。

近年、中古住宅の流通活性化に伴いホームインスペクター(住宅診断士)によるホームインスペクション(住宅診断)が行われる建物が増えてきている。その結果、雨漏りらしきものが発見された場合、ホームインスペクターは雨漏りに関しては目視のみで報告するので「疑わしきは報告しておこう」となる。結果、瑕疵担保責任の見地から雨漏りの改善が保険加入の条件になるという事例も発生しているようだ。雨漏りが疑われる場合、それを改善しないと住宅瑕疵担保責任保険に加入出来ない可能性があるというものである。

それが、「雨漏りに見えるだけで雨漏りはしていない」のだとしても今後は[本当に雨漏りはしていない]という証明が必要になってくるのではないだろうか。となれば、たとえそれが「悪魔の証明」だとしても執り行う必要が増えてくる事は明らかである。

では、誰がどのような検証を行えば「本当に雨漏りはしていない」という証明になり、更にその報告書を信用してもらえるのだろうか。ホームインスペクターの普及に伴い新たなルールも必要になったと感じるものである。

しかし、実は既に「本当に雨漏りはしていない」検証は実施され報告書を提出したことがある。詳細は言えないが当事者間に信頼関係がある限り結果に理解は得られるものだと確信している。

「本当に雨漏りはしていない」証明は今後も依頼があれば対応しようと思うし対応するべきだと感じている。せっかくの国の住宅政策である中古住宅の流通促進を後押しする意味でも誰かが結論を導き出さなくてはならないからである。

 

オーバーフローは「保険」になり得るか

・陸屋根

・ルーフバルコニー

・屋根の内樋

・ベランダ、室外機置き場、庇、など

排水口が詰まって満水事故が起こりやすい場所です。

特に屋根廻りの排水口は確認がしにくい場合が多く満水事故が発生することで初めて目詰まりが発覚することが多いように感じます。皆様の建物はいかがでしょうか?

満水による雨漏り事故は大量の雨水が室内などに浸入するという特徴があり被害も大きくなりがちです。場合によっては天井のボードなどが落下する事態にまで発展するので大変に危険です。

ベランダ付近は目が届くのでまめな清掃が可能ですが、出入り口が無い陸屋根だったり、屋上出入り口マンホールだけの屋根廻りは点検も疎かになりがちなのではないでしょうか。近くに落葉樹などが多い場合などは排水口が目詰まりしている可能性が高いと考えられます。

新築時からオーバーフロー設備を備えている建物もありますが、相対的にはまだまだ少ないと感じます。せめて、防水改修工事を行う際には同時にオーバーフロー設備の検討も必要なのではないでしょうか。

オーバーフローは基本的に壁面(立ち上がり)に設置されるのですが、その時に注意しなければならない事として貫通している防水層との接合部分の処理や外壁出口廻りの止水処理が挙げられます。また、木造の建物の場合は構造上主要な下地に影響を与えないように取り付ける工夫が必要です。新たな雨漏りの原因を作らないように配慮することが重要です。

以前、こんな事がありました。

3階建ての鉄骨ALC造の建物です。屋根は折板で内樋でした。周辺に落葉樹はありませんし土埃などもさほど多いとは言えないのですが何故か排水が滞って内樋を溢れた雨が3階室内に滝のように降り注いだ(ちょっと大げさかも)らしいのです。原因は何でしょうか?

排水口を塞いでいたのは何と!「フライドチキンの骨」、「ビンビールの栓」、「クルミの殻」、「果実の種」などでした。
飲兵衛(のんべえ)が屋根で晩酌をしていたのでしょうか!?

そんな 訳はありません。犯人はカラスでした。

ご存知のようにカラスは屋根のアンテナの上などで餌を食す習性があるようで、アンテナの下に食べカスが堆積しているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。その食べカスが雨で流され最終的に排水口に流れ着いたという訳です。それがベースになり細かいものまでどんどん堆積してしまい流れを止めてしまったという驚きの原因でした。

原因が何であれ、まめな清掃さえ行えば雨漏りリスクは大幅に減るのではないでしょうか。しかし、実際は、点検しにくい屋根や賃貸マンションのベランダなど、思うように確認できない部位もたくさんある事もまた事実です。

ベランダが原因の雨漏りは下階に被害を及ぼす事例がほとんどです。入居者同士のトラブルを未然に防ぐ意味でも日頃の維持管理の不備が原因だと言われないためにもオーバーフローは有効です。オーバーフローは予備の排水口ですので必ず活躍するかどうかはわかりません。でも、もしもの時に備えるという意味では「保険」と同じではないでしょうか。

備えあれば憂いなし

ですね。

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築年数が30年以上の建物であればモルタルにも目を向ける必要がある

出口です。

入り口です。

位置関係です。

さて、雨漏りの経路は?

 

かれこれ35年も前になりますが、当時の鉄筋コンクリートの建物の躯体の面精度は現在と比較にならないほど粗雑だったと記憶しています。現在のようにコンクリート面を薄塗りモルタルで調整した程度でタイル貼りや塗装を行える代物ではありませんでした。いや、きれいな打ち放し仕上げのような工法も行われていたので、精度の高いものが出来なかったという訳でもなかったはずです。

しかし当時は、コンクリートは必ずモルタルを塗って仕上げるという工法が主流だったのでしょう。躯体面にミリ単位の精度を求める事は少なかったのです。逆に捉えれば30年以上前の鉄筋コンクリート造の建物の外壁はモルタル塗り仕上げである可能性が高いと言えます。雨漏り調査の時に築年数を確認する意味の一つがここにあります。

モルタル塗りの鉄筋コンクリート造の建物は雨漏りを推測するときの経路が一つ多くなります。それはモルタルの経年劣化(収縮、挙動、等)による浮きで生じた空間(隙間)の事です。その隙間に流れ込む経路があればその隙間を雨が移動する事もあるのです。

では、今回の事例ではどこから浸入したのでしょうか。模式図を拡大してみましょう。

築20年くらいで防水の改修工事を行ったという事でした。改修工事の前も後も特に雨漏りはしていなかったというお話です。調査の結果、浸入箇所はドレン周りの防水端末にあることが判明しました。調査前は呼び樋の接続部分や樋そのものが壁厚内で破損している可能性も考えましたが結果は上図の経路でした。

新築時のアスファルト防水の付着力低下に加え、改修時のウレタン塗膜防水の端末にも問題があったという事になります。もう少しドレンとの付着面積を多くするとか改修用ドレンを使用するとかの対策が必要だったと思われます。もしかして、押えコンクリートの内部に長年蓄積された水分がウレタン塗膜防水による改修後に内部から少しづつ浸出し防水層を浮かせる事になったのかもしれません。

浸入位置としてはさほど珍しい事例ではないと思いますが、外壁のモルタル塗りが雨漏り経路の特定には弊害だったと言えます。もしも、近年の建物であれば外壁にそれなりの雨ジミが出来はしても室内に浸出する事はなかったかもしれません。下方に流れて行くだけだからです。しかし、今回は壁の表面ではなく内部を流れた事で打ち継ぎ部分から内部に移動し浸出したようです。

今回はモルタル塗り仕上げに於ける可能性だけを推測すればよかったのですが、外壁仕上げが更にタイル貼りだった場合は、可能性は低くても浮きの発生箇所が一つ増えますので経路の推測は更に困難になるかもしれません。外部からの浸水も考慮することになると思います。

※築年数と仕上げの因果関係は絶対ではありません。図面などで仕上げの確認を行う事をお勧め致します。

最近の事例はこちら👇

防水改修のタイミング

怪獣の口みたいになっていますがこれはPC(precast concrete)笠木の爆裂です。

笠木表層のウレタン塗膜防水はそれほど劣化しているようには感じられませんでした。しかし、明らかに防水施工後に爆裂が進行したと考えられます。防水層に不具合があって雨が浸入し、それが起因となって徐々にPC内の鉄筋が膨張することで爆裂が進行したのでしょうか?

おそらく、数年前に屋上防水改修を行うタイミングで何かを感じてPC笠木にも塗膜防水をしておいた方が良いと判断したのだと思います。その当時から爆裂によるクラック程度は散見できたのでしょう。そのクラック(初期爆裂)を食い止めるための判断だったのだと思います。

ですが、手を打つタイミングが少しだけ遅かったのです。もしくは外壁側の止水処理まで気が回らなかったのかもしれません。既に膨張が始まっていたPC内の鉄筋は塗膜防水施工後も残存水分やタイル面側からの水分の影響を受け膨張し体積を増やし続けたと考えられます。そして、挙動の大きい部位の塗膜防水はかくして破断しました。あとは雨天の度にそこから浸入してくる雨が塗膜防水により出口がなくなったPC笠木内を横方向にも移動し広範囲の爆裂を引き起こしていったのではないでしょうか。

鉄部の腐食(錆)も部材深部まで到達してから塗り替えても錆の再発を防ぐ事は容易ではありません。せっかく予算を掛けて補修や改修を行うのですから、適切なタイミングで最大の効果を出したいものです。

最近の事例はこちら👇

外部の雨漏りは軽視されがち ベランダの下はベランダ?

一口に防水と言っても種類や仕様は様々です。

一般的に屋根部分と庇部分では防水の仕様が違いますがその差の根拠は何なのでしょうか?

一例として、ウレタン塗膜防水の場合、屋根部分は補強クロスも入りますし防水層の厚みも庇部分と比較して厚く設定されています。保証期間は10年が一般的です。(※条件有り)

そして、庇部分の仕様の多くは補強クロスは無く保証期間は5年程度とされる事が多いようです。

もちろん、庇部分でも10年保証の仕様で施工して良い訳ですが多くの場合予算の関係などの理由で5年保証仕様に落ち着くように感じます。

同じ建物で同じ環境なのに庇やベランダが屋根部分の防水仕様より簡易な仕様に設定される理由は何なのでしょうか?

決定的に違うのはその防水範囲の直下が部屋か部屋でないかという事に尽きます。

極論的に言ってしまえば、ベランダや解放廊下は雨漏りしてもそこはベランダや解放廊下であり室内のそれよりは影響(被害)が少ないので大事にならないという事です。

かくしてベランダ軒天の雨漏りは軽視され、塗膜が多少浮いたり剥がれたりしても生活に支障が無いうちは放置されていたりするのです。でも、それでいいのでしょうか?

少なからず鉄筋コンクリートであれば内部の鉄筋への影響が懸念されます。爆裂が発生する可能性が高まり同時に剥離落下の危険も増えます。また、塗膜の剥離も進行します。いくら強靭な塗膜だとしても裏側から浸水されてはたちどころに剥がれてしまいます。そうなると、建物の見た目にも良くありません。また、部分補修しても周辺と色が合わない場合、残念な状況になったりします。

建物を守るという観点から見れば、庇やベランダの防水こそしっかりした防水仕様を選定するべきだと考えます。そして、簡易仕様なものほどメンテナンスが重要になってくるのではないでしょうか。

 

あって良かった オーバーフロー

しばらくの間、雨が溜まっていた形跡がありました。でも、オーバーフローが機能していたようでそれ以上の水位上昇は無く事なきを得たようです。

3年前に防水工事を行った時、既存のドレンの穴径が少し小さいように感じました。しかも、納まり上改修用ドレンを使用するべき状況でした。改修用ドレンは排水口周りの不具合や不安を改善してくれるありがたい部材ですが既存の穴径より一回り小さい穴径になってしまうのが難点と言えるでしょう。その時、危惧されるのは落ち葉などで排水口が塞がれた時の満水事故です。

不運は重なるもので、建物周辺には落葉樹の木立がそれなりに存在しています。秋になれば屋根に落ち葉が降り注ぐかもしれません。

その不安が的中してしまいました。管理会社の方が定期点検で確認した時は屋根が池になっていたそうです。

おそらく、改修用ドレンを使用しなかったとしてもこの建物の場合はストレーナー部分で目詰まりした可能性が高かったと思います。

とにもかくにもオーバーフローを設置しておくことは重大雨漏り事故を遠ざける事につながります。一度も機能しないかもしれないから不要では? などとは考えずに安全策を優先する事が肝要です。

塗膜は切れたが役に立つ

数年前、ALC下地45二丁掛けタイル貼り仕上げの外壁に防水系クリアー塗装による雨漏り改善作業を行いました。いろんな条件を鑑みこの材料での対策を選定した事を覚えています。しかし、昨年の暮れに同じ場所から雨漏りがあったとの事で再度調査を実施。結果は以前とは異なる位置からの浸入であったのだがなかなかその原因にたどり着くことが困難でした。

まずは、以前防水系クリアー塗装を限定施工した部位を目視。塗膜はしっかりしているし塗膜の浮きや剥がれは一切確認できない良好な状態。であれば原因は未塗装の部位ではないだろうか?という仮説を立てサッシ廻りや各所貫通金物廻り、シーリング付近など順次散水調査を実施していった。しかし、一向に再現される兆しは見えてこなかった。

そこで、最初に立ち戻って防水系クリアー塗装を施した範囲を再度確認。 ん? 何やらタイル目地に沿って縦方向に線のような亀裂が・・・。塗装部位は問題ないという先入観があったのかもしれません。さっきは塗膜の亀裂に気が付かなかったのです。透明なので余計に分かりにくい事も作用したのかも。そして、そこに散水すること30分。先日、雨漏りした位置に再現させることができた次第です。その部位は以前とは異なる原因箇所でした。以前に施工してからの数年間に発生した事になります。

もしも、そこにクリアー塗装が塗布されていなかったら・・・。隙間が小さすぎて発見にはもう少し時間が掛かったかもしれません。タイルと目地は見ようによっては微妙な隙間が出来ている事が多いので気になるところはいちいち検証する必要があったりします。しかし、クリアー塗装が塗布されていたおかげで挙動を伴う隙間だけを特定させる事ができたのだと思います。(最初は見落としましたが・・・)

下地が動けばそれを塗膜で食い止める事は不可能です。ましてや今回は鉄骨ALC造ですから致し方無いところもあるのです。塗膜の性能や施工の巧拙を責めたり、破断した不幸を呪うのではなく、発見に貢献した塗膜の功績を称えるべきではないでしょうか。塗っておいてよかったという事で。そして、補修はそこだけ行えばいいのですから。

 

 

 

 

「今まで、当日に出て来る事はありませんでした」~後編~

【続きの検証】昨日の満水調査では結果が出なかったので、別の方向からの浸水経路を検討してみました。

昨日は浸水個所からほど近い木巾木の方向に原因があるのではないかという仮説を基に調査を行ったが本日は上がり框方向を被疑個所として調査を行う事にしました。

上がり框方向には廊下があってその向こうにトイレがありその先が外部になっています。もし、トイレ側の外壁方向から雨が浸入しているとなれば玄関の水溜まりまで4m以上の距離があるという事になります。そうなるとその途中の部位からの浸水の可能性まで探る必要も生じてきますので、より確実な浸水箇所の確認のためトイレ内に床下点検口を取り付けさせて頂く事をオーナー様に相談し了承を頂きました。床下点検口を取り付ける事で新たな状況を目視出来るのでより信憑性の高い仮説を立てる事も可能になります。

思った通り床下世界には〝水”が存在した形跡があちこちに見受けられました。際根太のシミ、土間コン面から吸い上げたような木材の変色、床下のパーティクルボード面の濡れ跡などが散見され、この空間に水分が浸入していた事は疑いようがありません。よって、雨漏りはこの空間付近、または、この空間を経由しているであろう事が判明したと言えます。

以上の条件を踏まえ、再度散水調査を行いました。

床下点検口から目視した結果も加味した上で、被疑個所を数か所設定し順次散水を行いました。そして、トイレに面する外巾木上部に散水後しばらくして建物内に浸入する水が確認出来ました。

その後、土間コン上に水溜りが発生し、その一部が玄関側に流れて行く事を確認、水位が上昇する事で玄関の床タイル面から浸出するという経路が判明しました。以下、まとめの概略図です。

玄関の床タイルからの浸出箇所はいつも同じ場所のようです。そこに毛細管現象が発生しやすい原因があるのだと思います。ある程度の雨量が床下に浸水したとき、ある程度長い時間を掛け玄関側に雨水が到達し、更にタイル下地のモルタルが湿潤状態になった後、毛細管現象で特定の場所ににじみ出てくるという経路でした。

ある程度の雨量が長く続いた時にだけ発生する。しかも床面から。なかなか手ごわい事例でしたが床下点検口を取り付けられた事が結果につながりました。

あえて言いたい 形には意味があると 

サイディングとサッシの間に原因がある事は散水調査により判明しましたが原因を目視するべくサイディングを取り外した状況が上の写真です。透湿防水シートの端末とサッシ本体が一体化できていないようです。

それもそのはず、の納め方ではサッシ側に透湿防水シートを貼り付ける部位が元々ありません。そうするとどうしても端末はシーリングなどで処理するしかないのではないでしょうか。しかし、それではシーリング材の耐用年数自体が止水可能期間という事になってしまいます。残念ながら入隅までサッシが到達していてBのような納まりになっている建物とはそれなりに出会います。そして、そこが雨漏りの原因である確率は高いのです。

ちなみにモルタル仕上げの場合はもう少し深刻な結果になります。簡易的にシーリング処理を行う場合でも、サイディングであれば既存のシーリングを打ち替えるだけでとりあえずの結果は出せますがモルタル仕上げの場合は表面の処理だけでは止水に至らない場合があります。モルタル下層のアスファルトフェルトとサッシの間を止水処理する事が必要になります。という事は、モルタルを斫る事になります。その時、既存のアスファルトフェルトを傷つけないようにするのが至難の業なのです。

Aの納め方に於いては透湿防水シートはサッシに防水テープなどで固定され止水が確立します。その部分で止水処理をするように考えられているサッシなのです。

では、あえてBの納まりを選択しなければならないほどサッシの位置にこだわる理由は何なのでしょうか?

何を優先するかを考えれば答えは決まってくるはずです。

 

 

挙動する目地の上にタイルを貼ってませんか?

鉄骨ALCの場合でも鉄筋コンクリート造の場合でも目地(シーリング)をまたいでタイルを貼る事によって起きる弊害があります。写真の場合は構造目地とタイルの化粧(伸縮)目地にズレが生じている状況のままタイルを貼り込んでいたせいで構造目地上のタイルに浮きが生じていました。

タイルは落下こそしていませんでしたがタイルの裏面には雨が流れる程度の空間があったため下方では雨漏りが発生していました。浮きの原因はおそらく目地の収縮によるものだと考えられます。また、シーリング材とセメント系のタイル接着剤との相性にも問題があったと考えます。

おそらく、構造目地と化粧目地がしっかり重なり合っていれば浮きの発生確立は減ったのではないでしょうか。いずれに致しましてもこのまま元の位置にタイルを復旧する事には危険が伴いますので仕上げ方法の検討が必要だと思います。

タイル貼りの建物は仕上げタイルの大きさによって目地の位置がおおよそ決まってしまいます。タイルのピッチ(間隔)を計算しながら構造目地などの位置を決める事が肝要ですが構造上の決まり事もあるので自由に目地位置を決める訳にもいかないとは思います。

意匠と構造のせめぎ合いをうまくまとめる事が将来の雨漏りを防ぐ事にもつながりますので時には見た目より実利を優先する事も致し方ないのではないでしょうか。関係各位の理解が得られる事を願って止みません。

ついに「雨漏りしていない証明書」発行か!?

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先日、お客様から「この建物を購入するにあたり雨漏りしていない証明をしてほしい。」という相談を受けました。「どこか怪しい所があるのですか?」と私、「特にありませんが後で雨漏りされると困るので。」という趣旨の事をお客様はおっしゃいます。要は、今は何の問題もなさそうだけれど、中古だし危険な箇所があるのであれば今のうちに売主側に改善させたいという事でした。

はたして、「雨漏りしていない証明」とは可能なのでしょうか?今現在、雨漏りが確認されていない時点で、過去の自然環境下では問題がなかったという事自体が「雨漏りしない証明」なのではないでしょうか。それでも仮に証明するとした場合は建物の隅々を確認し、怪しい所を何らかの調査をして確認するという流れになると思いますが、雨漏りが具象化していない、例えば小屋裏のシミなど全ての部位を確認する事は不可能ですし、そもそも怪しい所の定義とは何なのでしょう。見立てる人によって対象ヵ所にも大きな差が生まれると思います。

仮にそういった作業の果てに「雨漏りしていない証明書」のようなものを発行できたとしても、その数年後、雨漏りが発生してしまった場合。結果として、その雨漏りが何故発生したのかを調査しないといけません(それは私達の通常業務です)。それでも、それが新築当初(売主)から存在した原因なのかどうかを証明し誰に責任があるかまでを解明できるとは思えません。ましてや「雨漏りしていない証明書」を発行した業者の責任を問えるものなのでしょうか。

だとすれば、事前に予算を使って「雨漏りしていない証明」をする事は無駄な作業という事になります。よって、その予算は通常の経年劣化対策(外壁塗装など)に充て、雨漏りなどの不具合が出にくいように心がける方が得策だと考えます。

建物の不具合に対しては瑕疵担保責任や品確法(住宅の品質確保の促進に関する法律)などでも対応出来るものもあるのではないでしょうか。そして、不幸にも雨漏りが発生してしまった時は遠慮なく私達にご連絡下さい。私達は必ずや原因を特定し責任を持って改善致します。もちろん「雨漏り修理保証書」は発行させて頂きます。

 

 

モルタル仕上げが雨漏りを助長している?

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テナントさんが入れ替わるタイミングで内装を解体したところ雨漏りらしき形跡があったという事でお呼びが掛かりました。

状況確認に訪れた日は朝まで雨が降っていたためちょうど壁のクラックから雨漏りしているところを確認出来ました。クラックは外部へ貫通しているようで雨が室内側に流れ出ています。エフロの様子から察するに以前から雨は浸入していたようです。

こう言ってはなんですが、鉄筋コンクリート造の壁のクラックからこれだけの水量が室内側に入り込む事はそんなに多くないと思います。でも、実際に目の当たりにしているのですから疑う余地はありません。

強いて言えば外壁はモルタル塗りでした。築年数は30年以上でしょうか。外壁モルタルと躯体コンクリートの隙間(浮き)に雨が浸入した場合、隙間内で行き場を失った雨水がクラックから室内側に移動してくる事が考えられます。

逆にモルタルが無ければこれほどまでに雨は浸入して来ないと思われます。外壁面を流れるだけでは浸透圧が上がらないからです。最近の鉄筋コンクリート造の建物では写真のように雨が浸入して来ないのはそのためだと考えます。経路の遮断、浮きの補修、そして浸入口の修繕が必要です。

「今まで、当日に出て来る事はありませんでした」~前編~

必ずと言っていいぐらい翌日に雨漏りらしき水が床に溜まるそうです。それも床の真ん中に・・・。本当に雨漏りなのでしょうか?

【建物構造】鉄骨ALC(㋐100)造 2階建 住居専用(住人3名)

【雨漏り部位】1階玄関の床タイル面

【雨漏り状況】大雨や長雨の翌日に気付くと玄関床タイル面に水溜りがある(まるで立てかけた傘の下に出来る水溜りのように)。周辺の壁や巾木に雨漏りの形跡は見受けられない。水溜りは直径10cm~20cmぐらいが多く、それ以上大きくはならない。

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【原因の仮説を立てる】

①写真左上側の木巾木の向こうは外壁である。ALC造の原因にありがちな、基礎コンクリートとALCパネル間の継ぎ目付近のシーリングの劣化に伴い建物内に浸水した雨がタイル下地内を移動して滲んで来るのではないか。もしくは、ALC自体にクラックが発生し同様の現象が起こっているのではないか。(写真右上は上がり框)

②建物周辺は砂利敷きでありその下層は土で埋め戻されている。地中内に何らか(打継等)の原因が存在し、そこが浸入口となっているのではないか。大雨で周辺の水位も高くなり浸透圧が上がった時だけジンワリと浸入してくるのではないか。

③家主の掌握していない範囲で居住者の誰かが帰宅後傘を立てかけているのではないか。

【仮説の検討】家主様のお話しでは、まず③は無いとの事(念のため聞いただけです・・・)。①の場合、滲出までの時間はもっと短いと思われる。また、壁面側の床付近にも雨漏りの形跡があって然るべきではないだろうか。よって、この段階で有力な説は②だと考えた。

【検証】②の仮説に基づき雨漏り箇所付近の外部砂利面に散水(満水)を行った。大雨の状況を再現するべく可能な範囲で砂利面の水を左右端部でせき止め、なるべく水位が高く(少なくとも玄関の床面より上に)なるように行った。普段の浸出現象が翌日との事でしたので、散水(満水)調査は朝から行い可能な限り夕刻まで水をつぎ足しながら行った。

散水開始後は調査水が地中に浸透していく為水位は上昇しないが、時間の経過と共に地中が飽和状態になるにつれ水位は砂利上数センチで安定した。自然に減少する量を常時加水する形で調査を継続した。

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【結果】時間内に雨漏りは確認されなかった。しかし、この後ジンワリと滲出する可能性があるため家主様に確認をお願いして1日目は終了となった。

翌日、確認したところ雨漏りは確認されていないとの事で仮説の段階に戻って再検討する事になった。

~後編~へ続く

仮説 床面から滲出する雨

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ポーチだったエリアを間仕切り壁で区切ったそうです。大雨の時、外部側から床タイル面を流れて来た雨が室内まで浸入したので外部の床の取り合いに三角シーリングを打設したとの事。しかし、その後の大雨の時も雨が浸入するという事で壁内にあるサッシ廻りやコーナー部分などもシーリング処理をしたそうです。でも、雨漏りは改善しませんでした。浸入量は多少減ったそうです。

床を叩いてみたところ浮きが各所に発生している事が確認されました。床の勾配も小さいようです。タイルの目地セメントの防水性は既に失われており水を垂らすとすぐに浸透吸収し濡れ色になります。雨は浮きタイルの下で拡散し室内側にも移動するようです。室内側の水溜りはいつの間にか発生しているという事でした。それはタイルの目地から湧き出すように雨水が滲出するためだと考えられます。大雨の時は外部の床面に相当量の雨水が叩きつけるでしょうし、多少は表面にも滞るはずです。水浸数ミリにはなっていると思います。室内側でもその水位までは雨水が上昇してくる事は自然かもしれません。

という仮説を元に散水調査に挑む予定です。経路については、「タイル下地のモルタル」と「土間コンクリート」の間という事も想定しなくてはならないでしょう。

 

もろはのつるぎ

 

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散水調査の結果、立平葺き屋根からの浸水が確認されました。雨水は軒天内部を経由した後、外壁の室内寄りに移動し下方に落下しています。その時、本来であればアスファルトフェルトの裏面や木ずり付近を落下するものですが今回は壁内上部で断熱材内に浸透していました。(湿式仕上げ:通気層無し)

浸透した雨水はある程度の長い時間を掛け下方に移動し梁材の天端に放出されます。梁天端で拡散した雨水の一部が室内側に滲出し具象化していました。よって、途中の木ずりや内壁ボードに被害やシミなどが無かった事が今回の雨漏りの特徴です。

下の写真は雨水が断熱材に浸透していた部分の断熱材をめくって見たところです。

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この付近に長い間雨水が影響を与えていた事が伺えます。少量の雨の場合は室内に雨漏りは発生していませんでしたがこの場所にはかなりの頻度で雨水は到達していたと考えられます。普段から断熱材までは浸透していたのだと思います。

もしも、断熱材が雨水を吸水せずに内壁内部を自然落下的に移動していたとすれば雨漏りの滲出頻度はもっと多かったでしょうし滲出までの時間はもっと短かったはずです。発見も早かったという事になります。木ずりの腐食ももう少し小さかったのではないでしょうか。

断熱材は建物にとって必要不可欠のものではありますが、こと雨漏りが絡んだ場合、天井内であっても壁内であってもとても厄介な存在になってしまいます。

気付く時間はあったはずです

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パネル系の庇の下方(軒天)からの雨漏りが止まりません。建築業者さんは、まずはパネルの目地の劣化を疑ったようです。そして既存目地のシーリングを打替えてみたのですが何も変わらなかったとの事。少し雨漏りに詳しい人であればこの時点でパネルの目地以外の浸入口も考えるはずです。しかし、今回の事例では違いました。建築業者さんは、後日、目地上に被せるようにブリッジ式シーリングを打設。でも、やはり雨漏りが改善する兆しはありません。ここまでくれば目地は「シロ」だと思います。しか~し、建築業者さんは、何と更にブリッジシーリングの側面に三角シーリングまで打設してしまったとです・・・。

もちろん、雨漏りは今も止まっていませんし滲出雨量は減ってもいません。何も変わっていないのです。

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①パネル目地シーリングは平面部分にある場合、紫外線や雨水の影響を大きく受けます。パネル系の庇や笠木では【シーリングの劣化=雨漏り】となり易いため定期的なシーリングの打替えは必須となります。多くの雨漏りの原因位置にもなっている納まりです。

②ブリッジシーリングは①のパネル目地シーリングの機能を補佐したりと紫外線の影響を軽減させる効果が見込めるかもしれません。しかし、やはり劣化はしやすいので定期的な交換は必要です。しかも、特徴的な出っ張り形状は、見た目に難があると言わざるを得ないでしょう。

③三角シーリングは②のブリッジシーリングを信頼していない前提で打設されています。しかも、打設した意味や効果は薄いと言えます。同じ業者さんが施工したのであれば自己否定の上に成り立っている補修方法であると考えます。

という事で、オーナー様がまず建物を建てた建築業者さんに改善の要請をする事は致し方ありません。しかし、建築業者さん全てが雨漏りに詳しいとは限りません。いや、どちらかと言えば不得意なのではないでしょうか。今回の事例でも三角シーリングを打設する前に途中で検証するという手順が省かれていたように感じます。それが証拠に私たちが実施した散水調査で原因は判明しています。残念ながら三重シーリングを施したパネル目地に雨漏りの原因は存在していませんでした。

オーナー様は既に工事費を業者さんにお支払しています。

3度も・・・。

何ともやりきれないお話しでした。

突き抜ける軒先水切り(唐草)

%e5%94%90%e8%8d%89%e7%ab%af%e9%83%a8【改善作業状況】

軒先の水切り金物(唐草タイプ)が立ち上りのルーフィングを突き破っていました。(緑線が撤去前の水切り位置)

下の写真は小屋裏内の雨漏り再現状況の様子です。

%e5%b0%8f%e5%b1%8b%e8%a3%8f%e6%b5%b8%e5%87%ba【散水調査状況】

コロニアルの不具合が原因できわ谷金物の下部に雨水が回り込み、屋根先端付近のルーフィングの穴から小屋裏に浸出していました。その後、軒裏を移動した雨水は壁内を落下し下階で雨漏り事象となっています。再現に時間を要する調査のため結果を導き出すまでに数日間を要しました。

入隅部分のルーフィングは直角(矩)には施工しにくいためその付近の金物の取付けには細心の注意を払う必要があります。ルーフィングを下地に密着させないと空洞が生じ破断しやすいという訳です。

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おそらく新築時からこのような状態だったと思われますが、数年前に雨漏りを改善させる目的もあって外壁を塗り替えたとの事でした。当然ながら外壁の塗装ではこの雨漏りは改善しなかった次第。ちょっとした施工時の不注意が後に余計な予算を浪費させる事もあります。

 

 

複数浸入雨漏りの極み

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かれこれ三年ほど前だったでしょうか。最初の雨漏りの連絡があって状況を確認しに伺った時は外壁の塗装を行って間もないピカピカの状態だった事を覚えています。散水調査のご提案をして間もなく調査を行わせて頂き原因箇所を突き止めました。改善には屋根の板金作業も必要で外部足場を設置した上で改善作業を執り行わせて頂きました。①の部分でした。しかし、この時、この建物の雨漏り対応がつい先日まで続く事になるとは夢にも思わなかったのです。

再発の連絡があったのは最初の改善作業から数か月経った頃でした。確認も含め①の部分を再度検証しましたが問題はありません。その後、周辺の調査を行った結果②の部分に雨の入り口を発見。再度、雨漏り改善作業を行わせて頂きました。入口は違っていたのですが出口が同じになってしまう為、どうしても【再発】と受け止められる事は致し方ないと思います。確かに、一度の調査で見つけられなかった事も事実であります。

その後、数か月毎に再発のご連絡を頂く事数回。その度に新しい入口を見つけ出すのですが、何故か出口は同じという事でこちらの原因説明が言い訳っぽくなって聞こえてはいないだろうかと感じとても気まずい思いをしたものでした。それでも、毎回、私たちの説明に真剣に耳を傾けて頂き、理解をして頂いた事には大変感激致しております。そして、いつも美味しい飲み物とお茶菓子をありがとうございました。心より感謝申し上げます。

時は流れ、今年も台風シーズンに再発したという事でまたまた伺わせて頂く事になったのですが、今回は今までと少し状況が変化していました。最初に訪れた時には無かった(隠れていた)外壁のクラックがあちらこちらに散見されたのです。そして、今回の原因はそのクラックでありました(ラスモルタル仕上げなのでモルタルの亀裂と一緒に防水紙も破断していると考えられる)。

思えば、三年前の最初のヒアリングの時に奥様は言っておられました。クラックが目立ってきたので全体の塗装をしたばっかりなのに雨漏りしたんですよ。と。

そのクラックが今になって徐々に目立って来たようです。そして、そこにも雨漏りの原因が潜んでいたのです。この数年間は何とか塗膜で持ち堪えていたのでしょう。もしかしたら、それらのクラックが原因でまだしばらくはお付き合いする事になるのかもしれません。今度は違う場所からの浸出を望んでいる?事は言うまでもありません。

もしも、クーラーが発明されなかったら、建物の雨漏りも減っていた?

いわゆるクーラーは20世紀の大発明だと思えるのです。もしもクーラーが無かったら・・・、夏の生活はおそらく地獄でしょう。少なくとも私にはそう感じる次第です。皆さんはいかがでしょうか。(クーラーは生命維持装置だと言っている人もいます(笑)。)

冷暖房を兼ね備えたルームエアコンが普及して数十年、今や各室に1台づつ設置されているのは当たり前になりました。そのエアコンの数だけ冷媒管は壁を貫通しています(壁以外の経路もありますが)。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など建物の構造を問わず貫通部分には雨漏りリスクが存在します。世界中に貫通孔はいくつあるのでしょう。その全てに雨漏りの可能性があるにも関わらずしっかりした対策を取っているものはどのくらいあるのでしょうか。

%e5%86%b7%e5%aa%92%e7%ae%a1【図1】

冷媒管は2本1組となっており、室外機用の電線と共に配管テープで括られている事が大半です。(※括りの中にドレン管も含まれる事が多いですが、別経路に設置される場合もあるので上図にはドレン管は表示していません。)

貫通部分はとかく雨漏りの原因になりがちです。まず、クーラーキャップの枠と外壁の間、クーラーキャップとエアコンパテの間、エアコンパテと冷媒管の間、ここまでは容易に理解できると思います。しかし、冷媒管を包む配管テープ内にも空洞が存在していますので条件次第ではその空洞を雨が流れて室内に侵入してしまう事があります。更に、冷媒管本体である銅管と保温材の隙間も雨は通る事が出来ますので調査時には注意が必要かと思います。

例えば、室内機設置箇所から上方(屋根など)に室外機を設置する場合は冷媒管が上方向から室内に入りますので仮に配管テープや保温材が劣化や破損していて雨が配管テープの内部に浸水する状況では雨漏りリスクが高まります。貫通箇所手前でトラップ形状にするなどの工夫をする方が無難です。

%e5%86%b7%e5%aa%92%e7%ae%a1%e5%90%91%e3%81%8d【図2】

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配管化粧カバーを使用している場合は問題はありませんが配管テープで仕上げている場合はもう一つ注意する事があります。それは、テープの巻き方です。必ず下方から上方に向かって巻きつけなくてはなりません。屋根材などもそうですが、水下から施工するのは雨仕舞の基本です。

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【図3】

お分かりかと思いますが、これを反対に巻き付けると雨が入り込みやすくなるという訳です。しかし、反対に巻かれている事は以外に多いです。空調の業者さんの中ではそういう常識が薄れてきているのでしょうか。

【図1】のようにクーラーキャップなどが設置されている場合はおそらく当初から計画的に設置されたスリーブだと考えられますが、後から必要性が発生した事で貫通孔を設け冷媒管を通した場合は、外壁と冷媒管の廻りの止水処理は雨漏り的に更に重要な部位になりますので慎重な止水処理をお願いしたいものです。

快適な生活の為にとりつけたエアコンが原因で、雨漏りによるストレスが発生したのでは本末転倒です。

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【ALC壁を貫通する後施工の冷媒管:保温材の内側を雨が通って室内側に到達していた】

 

 

 

エキスパンションジョイントの雨漏りは止まらない?

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エキスパンションジョイントからの雨漏りに受け樋を取りつけている建物に度々遭遇します。地震による建物の破壊を避ける意味合いなどの理由で建物同士が接続されておらず隙間が設けられている部分です。長い形の建物の途中やL字状又は複雑な平面を持つ建物の交点に設置される事が多いようです。

躯体間の隙間は下層では50mm程度、上層は100mm~150mm程度とされる事が多いようですが、過日の東日本大震災の時は東京でも躯体同士が接触した現象が確認されました。エキスパンションジョイントの金物にしても許容範囲を超えてしまい破壊されたり大きく湾曲したりしていました。隙間の幅も見直さなければならないのかもしれません。

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共用廊下部分に取り付けられている場合は、仮に雨漏りがあっても下部も共用部ですから室内のそれに比較して大事にはなりにくいかもしれません。それでも歩行中に雫が頭に滴るのでは不快ですので何らかの手立てが必要になる訳です。その対応策が「受け樋」のようになるわけですが、今やその方法が常識にもなっている感があります。

エキスパンションジョイントはおおよそ下の写真のように納められており地震などの揺れを効果的に受け止めそして受け流す機能を有しております。雨水に関しては天井側に設置されるシート系の材料で受け止めるように作られているものもありますが、そもそもそのような機能を持ち合わせていない製品もあります。

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動く場所ですから、雨の侵入を完全には止められないかもしれません。だからと言って、漏れるのはしょうがないという事で開き直られても困ります。ある意味、天井側で受け止めるという方式は理に適っていると言えるのでしょう。製品側に雨受けシートが組み込まれていない場合はいずれ受け樋等を取りつける事になるのかもしれません。

ところで、散水調査などで使っているホースのジョイント部分はクルクル回転できるのに水は漏れないんです。何か不思議じゃないですか。水圧がかかっているのに漏れないんですよ!(水圧がかかっている方が漏れないのかもしれないが、たまに漏れる部品に遭遇するので納まりの精度が要求されるものだと理解できる)

同じく、ガソリンスタンドの給油ノズルの根元も回転するのにガソリンは漏れませんよね!すごいと思いませんか!そのシステムをエキスパンションジョイントに応用できませんかね?何卒よろしくお願い申し上げます。

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特に専用の金物を設けていないジョイント部分の床面金物を取り外した状況(雨漏り対策工事中)

 

下笠木が軒樋に成り果てる時

建築物は部材の集合体です。その一つ一つに適正な位置や納め方を要求されています。当然ながら意味があっての事です。しかし、時折、ちょっとした位置がずれていたり、順序が逆になっている事で雨漏りの原因になってしまう事があります。

主に鉄骨系の建物に見受けられる仕上げ材に「下笠木」という部材があります。「したかさぎ」と読み、通常の笠木が上から被せているのに対し、下方に仕上げ面を向ける取付け方をする部材です。下がり壁などの躯体の端末を隠し、きれいな納まりに見せる役割も担っています。また、壁と天井との見切り材でもあり意匠上必要な部材なのですが欠点になる事も・・・。

下笠木※クリックで拡大します

納まり上、雨水などが侵入した場合は水の受け皿になりますし、結果として雨水の移動用の道になってしまう事もあります。シーリングの不具合などの事由により下笠木内に侵入した雨水は水位を上げながら横方向に広がり始めます。途中のジョイント部分から排水されてしまえば幸いですが端末部分はどうでしょうか。

外装仕上げの前に取り付ける事が多い下笠木ですが、端末(小口)部分が壁面に刺さる(壁面にぶつかる形で納まる)形状の場合、壁面に接触させる形はNGです。そういう納めにすると端末部分は外部に開放されていない状態のため、一部の雨水は壁の内部に向かう事になってしまいます。そこにALCパネル間の竪目地が存在していた場合、そこに雨水が流れ込む事があります。更にその流れて行く先が床面だったら雨水は床から浸出するしかありません。

フローリング濡れ※クリックで拡大します

今回は室内のフローリングに被害が出ていました。いつも湿気っていたようです。浸出する雨量は少なかったようで床面が水溜りになる事は一度もなかったと言います。しかし、長年の浸水の影響でフローリングは腐食していて指で突いただけで穴が開いてしまうほどでした。

下笠木は時に【軒樋】に変身出来る能力を有しているのです。壁の取合いの納め方には注意が必要です。下笠木の端部は壁面から少し離す事が理想ですが、端部と壁の隙間をシーリングで埋めてしまっては雨水が壁に向かう可能性を残してしまうのでお勧め出来ません。小口キャップを取り付けた上で壁の少し手前で納めて下さい。そして、その隙間の底だけをシーリングで処理してはいかがでしょうか。

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株式会社建水プロテクト|東京都練馬区の雨漏りと防水を考える会社

への字曲りの壁に隠されたもの

シャイン91 ※クリックで拡大します

ALC造の斜壁からの雨漏りの多さに関しては既にご承知の通りです。特にタイル貼り仕上げの場合は問題箇所が見えない事が多いため発見には時間が掛る場合もあります。

一般壁面の垂直に取り付けられたALCパネルと斜壁に取り付けられたALCパネルはどのように納まっているのでしょうか。専用のパーツがあるのでしょうか。雨仕舞は考えられているのでしょうか。

私たちが雨漏りの原因を調査し、改善を行った事例ではおおよその建物は下図のような納め方をされていました。

ALC斜壁 ※クリックで拡大します

パネルとパネルの間は現場施工によるモルタル充填となっていました。稀にALCパネルを斜めにカットしてシーリングで納められているものもありましたが。ほとんどはモルタル充填仕様です。当然ながらモルタルは収縮しますのでALCパネルとの継ぎ目には隙間が生じやすい事はご理解頂けると思います。仮に施工時に接着剤を使用していたとしても経年的に破断している事も考えられます。

仕上げが塗装の場合はその継ぎ目部分が横方向のヒビとなり目視出来ます。ヒビから必ず雨漏りするわけではありませんがそこを起点に塗膜が剥がれ始めることもあります。そして、タイル貼り仕上げの場合はそのヒビに気付く事が困難です。ご承知のようにタイルの目地材に止水効果は期待出来ませんし、斜壁部分のタイル目地は雨に浸食され無くなっている事が多く、降り注ぐ雨はALCパネルやモルタルに容易に到達しています。

斜壁は屋根とみなして施工する事をお勧め致します。最低でも防水処理を施して下さい。

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雨はウレタン塗膜防水を突き抜ける?

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陸屋根(ルーフバルコニー)のウレタン塗膜防水を雨が突き抜ける訳がありません。

通常は。

それじゃあ防水とは言えませんから。

しかし、あるんです。年に1~2件も。ウレタン塗膜防水なのに雨が浸透してくるパターンの雨漏りが。言ってる意味が分かりませんよね。見た目はちょっとだけ表面がザラザラしてたりします。通常の雨では雨漏りしません。台風でも必ずしも雨漏りは発生しません。その建物では、それこそ年に1~2回ほどだけ雨漏りするという事例です。

通常の散水調査では原因が分かりませんでした。しかし、天井裏の具象箇所側からも確認し、この辺りにしか原因は考えられないという屋根側のエリアを何とか絞り込み、そこに少し強めの散水を行う事30分。雨漏りが再現された次第。

原因は既存のウレタン塗膜防水のほんの一部のエリア(10cm×20cm程度)の膜厚が不足していたという事でした。塗りムラがあって所々の膜厚が薄くなっていたのです。主材をローラーで施工していたため膜厚が均一に仕上がっていませんでした。

とは言え、仮にも防水材ですから通常の雨は何とかはじき返せているようで雨漏りはしません。そう、強めの雨が長い時間降った時だけ雨漏りするのです。防水面に強烈に押し込まれる力が働いた時だけ雨漏りしていたのです。はっきり言ってとても分かりにくい事例でした。

ちなみに、数年前にトップコートを塗り替えたという事で見た目には何の不具合も感じられませんでした。それが手こずる原因にもなりました。そして、更に、この原因をオーナー様に納得して頂くのにも時間を要しました。ウレタン塗膜防水の場合、平場はコテ塗りで施工した方が膜厚の不具合は減ると思います。

そのドレン、はっきり言って不適合です

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世の中にはドレンと呼ばれる部材は沢山ありますが建築業界では排水口の事をドレンと呼んでいます。一口にドレンと言ってもその種類は豊富です。建物の種別(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など)によってもそれぞれ仕様が違いますし、使用する防水の種類によって適合する機能を持ったドレンを選定する必要があります。形も材質も納め方もそれぞれ違うからです。

ドレンの選定作業は、基本的に新築時に行われる事で設計士さんや現場監督さんが決めているのでしょう。しかし、そういった建築のプロの方々でも間違った組み合わせで施工している事例を見かけます。そして、その不適合が原因の雨漏りを沢山見て来ました。シート系防水なのに塗膜防水用のドレンを使用していたり、FRP防水に鋳物のドレンを使用してみたりなどいろいろです。

不適合な納まりが原因の雨漏りでも改善する方法はあるのですが、どちらかというと何故そうなったかとオーナー様から原因を聞かれた時にその返答に悩みます。防水毎の特性による端末の納め方とかの技術的な説明だけならよいのですが、どうしてこの材料を使ったのか?と聞かれた時です。確かに間違った組み合わせですし、原因が分かったからには施工した人に文句の一つも言いたいはずです。しかし、こちらとしてはそれを煽るような対応は出来ません。最終判断はオーナー様になるのですが、多くのオーナー様はそういういい加減な業者には直してほしくないという事でそちらには連絡もしない事が多いようです。

ドレンの不適合な納め方は改修工事でも見受けられます。写真のように押えの蓋ごと塗膜防水を塗布していたり、逆にシート系防水なのに押え蓋が無かったりで、いずれ雨漏りに発展しても不思議はないような納め方をしているのです。もし、この防水改修工事が雨漏りの改善を目的としたものならばオーナー様は新築時を含め2度の不幸に遭遇してしまったと言えるでしょう。

問題は、そういう不具合を「たま~に見かける」のではなく、「ちょくちょく見かける」という事です。

 

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それでも原因は必ずある

モルタル

上図からも読み取れるように、散水調査に於いて最初に散水を行う場所にを想定する事は難しくありません。事実、床下のモルタル上に水溜りが出来ました。でも、下階には浸出しませんでした。サッシは数か所存在し、それぞれ共に床下に浸水しました。それはそれで問題なのですが下階の雨漏りが再現される事はありませんでした。

試行錯誤の後、外部の手すり笠木の根元に辿り着きました。の位置です。そして散水開始から30~40分後、予定の位置から雨漏りが再現された次第。

雨の経路は防水下のモルタルとALCパネルの間だと思われます。鉄骨造という事もあり、手すり側からの浸水は壁内を下方に落下するであろうという先入観があった事は否めません。その為、原因が判明するまでにかなりの時間を要したという事は言うまでもありません。

雨漏りがある限り必ず原因は存在しています。諦めると迷宮入りかも。

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ウレタン系注入止水剤

IMG_1776水と反応して発泡しています

建物の外周の床から浸みこんだ雨水が階段室の床下のモルタルとコンクリートの間を通過し竪穴から下階に浸水、という小難しい内容の案件でした。

言うまでもなく雨漏りとは入口で止める事が基本です。しかし今回は、入口であろうという範囲はほぼ分かるのですが詳細な特定が出来ないくらい周辺状況が良くありませんでした。

おおよその雨水の流れは読めました。しかし、塗膜系の防水を施す環境ではありません。湿気が多すぎてシーリングも付着しそうにありません。セメント系の止水材では表面付近はどうにかなってもモルタルの隙間を流れる水まではくい止める事が出来ないでしょう。

そこでスタッフからの提案が。

ウレタン系注入止水材を入口と考えられるエリアに穿孔注入してはどうかと。

ウレタン系注入止水材は水分と反応して発泡するので水の通り道を塞ぐ事が可能です。通り道に止水材を送り込む事が出来ればですが。そこは、スタッフの経験と技に頼ることになります。とは言え、過去の止水成功率は90%を超えていますので信頼は高い材料と言えるでしょう。

今回はウレタン系注入止水材と止水セメントを併用した作業を行いました。結果は大雨の後に出るはずです。

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床下に水溜りなんかできるはずないですよね?

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床下点検口を取り付けて内部を確認した時点で分かった事がありました。この床下には水溜りが出来るのだと。そういう形跡が見受けられたのです。

床下に水溜りなど本当に出来るのでしょうか。それは珍しい事ですよね?そうでもないんでしょうか?だいたいにしてどこから雨水がやって来るのですか?

それを読み解くのが私たちの仕事です。実際写真のように浸水して来ました。それはそれでありえませんよね。でも、雨漏りしている上階が屋根や屋上でもないのに下階天井から雨が漏って来る場合の経路はこういった現象が多く関わっています。浸入位置と浸出位置も水平方向に大きくズレてきますので推測も難解になってきます。

この写真の状況になるまでに30分以上散水していましたが、下階に雨漏りが再現されるまでに更に2時間以上掛かりました。今回の雨漏りがたまにしか発生しない理由がこれではっきりしました。

もし、床下点検口で内部を確認出来ない状況だったとしたら3時間近くも同じ場所に散水していたかどうか・・・。簡単にはいかない理由がここにもありました。

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ALCと外巾木の危うい関係

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鉄骨ALC造の基礎周辺の納め方は業者さんによって様々ですが、お勧め出来ない形で納めているが故に雨漏りにつながっている案件を時々見かけます。

鉄骨サイディング張りの場合も木造の場合も端末の納め方には雨仕舞の原理原則が適用できます。しかし、ALC(t=100)版に於いては部材そのものに厚みがあるためか、基礎立上りの取り合いがほぼシーリング打設にて納められています。

ご存知ようにシーリング材は比較的早く劣化してしまいます。鉄骨サイディング張りや木造の端末がシーリングを用いない〝形”で処理しているのに比べると雨漏りのリスクはかなり高いと言わざるを得ません。

にも関わらず更に雨の影響を受けやすくしてしまっている形状が今回の事例です。モルタル外巾木は基本的にALC外面から更に外部に突出していますので壁面を流れ落ちてきた雨は外巾木の上で一度停滞します。巾木に限らず水平面に雨が引っかかった場合、雨を内部側に方向転換するきっかけを与える事になります。出っ張りがなければ雨は下方に流れ去ります。

巾木

外巾木の有無に関わらずALC造の1階の床面から雨水が浸出してくるパターンはここのシーリングに起因している事がとても多いと言えます。せめて巾木の天端はシーリングを覆わない形状で納めていれば補修はし易いかもしれません。

さて、それでは、どういった改善が考えられるでしょうか。仮にシーリングが劣化して止水効果が無くなってしまっても雨漏りしない形はあるのでしょうか?

読んで字の如く 「水切り目地の働き」とは

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RC(鉄筋コンクリート)造のイメージは?と聞かれて何を思い浮かべるでしょう。「固い」、「丈夫そう」、「重厚感(重い)」、「建築費が嵩みそう」、などいろいろ感じると思います。しかし、そういった見た目のイメージの割には自由な形状のRCの建物が多く見受けられます。ドーム状の屋根や曲線を強調した外観など多種多様な設計が試され建築されて来ました。

昨今は木造建築に於いても奇抜な形や素材を駆使した建物が流行っていたりしますが、RC造と比較した場合、どちらかと言えば木造建築は日本古来の仕様を踏襲しています。その中の一つが雨仕舞だと思います。決して省いてはならない工程や納まりがそこにはあって、細部においても全体においても建物の形そのものが機能的に働いていると言えるでしょう。特に雨仕舞は建物を雨から護る知恵であり末永く住むためには必要不可欠なもので未来まで伝えていかなくてはなりません。

ところが、RCの建築物は強度や法規的に問題が無ければ形状は自由だと言えます。強いて言えば変わった形はコストが増すのでオーナーさんの同意というハードルを越えなくてはなりません。それさえ越えればあとは型枠大工さんの腕でどうにでもどんな形でも作れるという訳です。

その時、忘れてははならないものの一つに水切り目地の適所取付けがあります。上の写真はとあるマンションの解放廊下の天井ですが雨の影響で塗膜や躯体に悪影響が出ています。液体には表面張力がありますので水平な天井では風の手助けなどもあって内部寄りに天井を伝わって来ます。その繰り返しで塗膜が剥がれたりしているのですが原因は水切り目地が無いという事です。

水切り目地とは呼んで字の如く水をそこで切る為の目地です。下の写真では水切り目地の働きによって水が内側に寄って来ていない事が確認できます。

DSC01855※写真をクリックすると動画が見れます

忘れてはならないものや省いてはいけないものってありますよね。個性豊かという名のもとに形や見た目だけに捕らわれた建物だけはご勘弁を。

 

真空コンクリート防水?

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真空コンクリートって通常のコンクリートと比較して圧縮強度が高くなる効果があるといいます。他にも密度が増加し防水性が向上するらしいし、吸水性の改善、クラック発生の低減効果も・・・、それって最高の防水下地ですよね。というか防水コンクリートのようにも感じられます。

誰か試してもらえませんか? 陸屋根で。

報告はこちら ↴

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「捨て打ち」は本当に〝捨て″なのか?

関東も昨日梅雨入りしました。平年より3日早いそうです。しばらくはお天気とにらめっこの日々が続きそうですが皆様はいかがお過ごしでしょうか。私は既に今年の梅雨明けは早いのか遅いのかが気になる今日この頃です。

さて、「捨て打ち」、「捨てシーリング」という文言を聞いたことがあるかと思います。巷では「仮打ち」とか「下打ち」とか言う方もいるようです。今回はサッシ廻りの「捨て打ち」に限定して論じますがまずは下図をご覧ください。

サッシ横断面

同じ横断面図(模式図)ですが、左が塗装仕上げで右がタイル貼り仕上げを表しています。図中の赤いシーリング部分に注目して頂きたいのですが、どちらの場合もコンクリートとサッシの間に充填されています。でも、右のタイル貼り仕上げの場合は、その赤く記されたシーリングは「捨て打ち」とされます。

仕上げのタイルを貼るまでの間、雨が浸入しないようにする意味もあると思いますが、実際は化粧のシーリング(変成シリコン:図中で青色部分)同様、重要な働きをしています。化粧シーリングが何らかの不具合で機能しなくなった時に「捨て打ち」シーリングが雨の浸入を防ぐのですから。

ある意味で二重ブロック的な収め方ですので安心感があるようにも感じます。化粧シーリングが紫外線と雨からの攻撃に立ちはだかってくれるので「捨てシーリング」はなかなか劣化しないかもしれませんね。でも、化粧シーリングは本当に全ての影響を受け止めてくれているのでしょうか。

少し細かい話をしますが、タイルとサッシ間の化粧シーリングは実は①タイル~サッシ間、と ②タイル目地~サッシ間というようにの2種類の異種材料(タイルと目地材)に交互に接しています。①のタイル部分はそれなりにしっかりした施工さえ行えば止水効果は確保できるはずです。しかし、②の目地(タイル目地:目地セメント)部分とシーリング材とは隙間が出来ている事が多いと言えるでしょう。※詳細については近く投稿する予定

よって、常に「捨て打ち」シーリングには水分が到達していると考えるべきです。だとしたら、施工は慎重に行って然るべきという事になります。「捨て打ち」は決して「捨て」ではありません。

「捨て打ち」、「仕上げ打ち」、どちらも重要なので住宅の仕様に習って「一次シーリング」と「二次シーリング」とした方が必要性を理解しやすいのではないでしょうか。

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フロアヒンジ収納BOXの止水って?

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数年来、ずーっと不思議だったのですが、フロアヒンジの収納BOXって・・・、防水仕様のものは無いのでしょうか?

床面にあるのですから雨の影響を考慮した方がいいと思うのですが、かつてそのように配慮されたものに出会った事はありません。雨が掛からない場所でも床を水洗いしている時に浸水しますよね。そして浸水した水は抜ける事が出来ませんので溜まり続けて錆を助長します。

ヒンジ本体は密閉式で分厚い金属に守られているので機能に問題は発生しないという事なのでしょうがヒンジを収納しているBOXや固定ビスが錆びつく事でガタついたりして不具合が発生します。更に不可解なのは蓋はステンレスなんですよ。蓋だけが・・・。

でも、蓋も収納BOXにビスで固定しているのでBOXが錆びると蓋もパカパカしてしまうんですよね。錆び過ぎたBOXは撤去して交換するしか改善方法がありません。これでは交換の予算を負担するオーナーさんが気の毒なのでは?

薄型というものも開発されているようです。ストッパー切り替えも出来ます。見た目もスッキリで機能も優れています。最近、やっと防湿仕様という製品がちらほらお目見えしたようです。でも、現存しているほとんどは防水仕様ではありません。せめて、浸入した水を排水出来る工夫がほしいですよね。

 

避難ハッチを取り付ける床面との適性寸法とは

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ベランダ部分での雨漏りクレームで「雨漏りで洗濯物が干せない」というのがあります。その原因の一つが避難ハッチからの雨漏りです。避難ハッチからの雨漏りはその原因により外枠の外側(躯体側)から滴る場合と外枠の内側(はしご収納側)から滴る場合、またはその両方からがあります。

外部に取り付ける建材の多くは雨の影響を考慮してその形状を工夫していますが、忌憚なく申し上げますと設備関係の部材はその配慮が少し欠けているように見受けられます。例えば、屋上にある排水通気管。この部材は防水の納まりを考慮しており水切り部材が取り付けられています。製品によっては防水材の付着にも配慮されたものがあります。

排水通気

そんな配慮は当たり前だと思われるかもしれませんが、雨に対して何にも考えていない製品は沢山あります。どこの何とは言いませんが。よって、取り付ける人は雨仕舞に日々頭を捻る事になるのです。その時、雨仕舞の知識が不足していると後々苦労する結果になるという訳です。

さて、避難ハッチはどうでしょうか。

おおよそ下図のような断面になっています。(メーカーによって違います)

はっち断面

上蓋の近くに水切りっぽい金物が一周していますが、通常は下図のような収め方をしてしまうので水切の役目は果たせていません。これは、ベランダを使用するにあたって、なるべく床面との段差を無くしたいという考えも反映するからなのだと思いますが、取付け強度的にコンクリートとの接触面があまりにも少なくなり過ぎないように設置しようとした結果なのではないでしょうか。

という事は、水切りはいつになっても水切りの使命をまっとう出来ないと思われます。では、どうしますか?

はっち断面2

水切り(私が勝手に呼んでるだけですが)の効果を有効に機能させつつ取付け強度を確保するためには下図のような製品が良いかもしれません。もしかしたら、既にどこかにあるのかもしれませんが。

はっち3

しかし、上図のように取り付けられたとしても、それはそれでベランダの使い勝手は確実に悪くなりますしつまづく危険も増えると思います。また、実際に設置するベランダは十分な設置面積が無い場合が多いため、せめて床面との段差を少なく取り付けなくては気の毒だという心理があると思います。

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「いつ使うか分からないのにすごくじゃま」 しかも 「使う前に錆びついてる」 更に 「雨漏りする」

「いざという時に備えるため無いのは困る」

天秤に掛ける事は出来ませんね。最近はステンレス製になっていますのでこのような悩みも少しは減ってくるのでしょう。古いものは消防署の指示に従い適時改修用ハッチに交換しましょう。

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(ハシゴ込みで¥89,000でいかがでしょう! 税別・諸経費別です。)

雨はさっさと流す。溜めない。澱ませない。

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いい天気ですね。
こういう日は屋根に上ると気持ちがいいものです。
今日は防水の現状確認と採寸のためRCの建物の屋上に来ています。

一般的に防水工事の単価は市場原理によって大きな差は無いと言われています。しかし、建物の状況はそれぞれ違う為、防水作業前に行わなくてはならない下地処理作業もそれぞれ異なる訳です。

同じ防水工事を行うとして数社から見積もりを取った時に金額に差が出るのはこの下地処理部分の差だと考えられます。

しっかりとした下地処理を提案する会社ほど工事費は当然かさむ傾向があるのですが、オーナーさんがその部分に対してどのようなお考えをお持ちかによって業者の選定結果は異なります。

しっかりとした下地処理を行い建物をより永く使用できるようにと提案する業者ほど胡散臭がられる事になったりもしているかもしれません。逆に大した下地処理もしない為価格がお安く口が達者な業者さんほど世に蔓延ってしまうのかもしれません。

最初の改修工事ではなかなか業者の良し悪しも分かりにくいかもしれませんが説明が腑に落ちる業者さんを選ぶ事がこれからは大切なのではないでしょうか。

さて、写真の屋根には最初から防水層が存在しません。コンクリート素地のままなのです。築20年以上経過していますが雨漏りは有りません。少し爆裂が発生しているぐらいです。防水層が無いから膨れたり捲れたりもしません。発想がすごい素晴らしい工法だと私は思います。

流石に劣化が進んできているという事で防水工事の話しが出てきたわけですが劣化部分の補修を行えばしばらくこのままでも行けるのかもしれませんね。コンクリート強化剤などで復活させられればいいなと考えています。

よく見ると一般的なRCの陸屋根と比較して水勾配がしっかり確保されていてコンクリート面に雨が長らく澱む事は無いようです。いわゆる水切れが良い状態なのです。これはまさに雨仕舞の考え方です。雨はさっさと流す。溜めない。澱ませない。よって、水分の影響が少なく、結果下地も劣化しにくいという事なのです。

何でもかんでも防水に頼らなくても雨仕舞で解決出来る部分が建物にはまだまだ沢山あるのではないでしょうか。だって、昔は防水なんて無かったのですから。

発見は易し、推測は難し

柱の隙間

例えば上図のような納まりの鉄骨ALC造があったとします。緑の部分はスラブコンクリートを示し壁であるALC版に接して(※隙間埋めモルタルを含む)います。しかし、柱部分とALC版の間にはコンクリートやモルタルは存在せず空間になっています。幅は25㎜~30㎜程度の場合が多いと思います。

この空間は各階共通ですので、もしも、柱付近のALCパネルの破損などにより浸水が発生した場合、雨水は最下階(基礎天端や立上りコンクリート天端)まで容易に到達します。※B-B断面図参照

柱付近以外=壁付近で同じように浸水があった場合は各階の床面に具象が現れますし、壁面の仕上げにもシミやクロスのめくれなどの現象が現れますので発見は容易だと言えます。※A-A断面図参照

よって、柱付近の不具合が原因の場合の浸水(雨漏り)は1階の床面近くで発見される事が多くなります。そして、原因追及には時間が掛かる傾向があります。何階から浸入しているかを突き止めるのに手間取る為です。

柱の隙間 断面

以上のように、鉄骨ALC造の場合の柱付近の雨漏り原因調査にはちょっとした注意が必要です。また、鉄骨造サイディング仕上げやライトヘーベル張りの場合も似たような現象の雨漏り事例が発生していますので同様の推測も加えつつ調査に臨まなくてはなりません。

ちなみにA-A断面内で表記されている番号は代表的な施工順序です。図からも分かるように床のコンクリートの端部は後打ち(モルタル等)になります。よって、ALCとの接触部分やコンクリートとの接続部分は一体化されていない為、雨水が床面に広がった場合そういった隙間からも下階に浸出します。

また、鉄骨材の影響により雨水の滴る位置が変化するので浸入位置と浸出位置の関係を探るには先入観を持たずに根気よく調査を進める事が望まれます。特にデッキプレートとコンクリートとの隙間を流れる雨水は相当距離を移動していますのでそれなりに想像力を駆使しなくては解決するまでにただただ時間を浪費する結果となるでしょう。

鉄骨系雨漏りは、発見は易し、推測は難し

 

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塩ビシートはメンテナンスフリーって本当?

個人住宅2軒にて同じ大手ハウスメーカーの建物で同じ不具合に出会いました。ベランダの塩ビシート防水に亀裂が発生しています。ビル、マンション等で使用するシートと比較すると少し薄い材料になっています。

塩ビシートは比較的耐候性が高いと言われておりメーカー仕様によっては20年間メンテナンスフリーと謳われているものまであるようです。すごいですよね。(今や30年保証まで出現!)

しかし、塩ビシートも紫外線の影響で柔軟性は衰えますし以外に縮むんですよ。縮むだけならいいんですが、縮む力で固定金物を引っ張ったり、金物が動かないとなるとシートの中で引張力が強く作用する場所に亀裂を生じさせたりします。亀裂は当然雨漏りに直結します。

DSC07645 入隅が金物ごと浮かされています(断熱仕様)

DSCF6053 引張力の影響で破断しています(密着仕様)

それこそ築20年前後も経過している建物であれば全面防水改修という判断にもなるでしょう。しかし、保証書の効力が無くなった10年目以降の例えば11年目とか12年目ではなかなか全面改修の決断はしにくいところだと思います。一部しか問題ないのに全面改修?って思うのは当然でしょう。面積が大きければなおさらだと思います。

ところが、塩ビシートの厄介なところは補修しにくいというところなのです。補修方法はいくつか考えられるのですが、例えば既存のシートの上に同じ材料でパッチ補修みたいな事を行う場合、付着が芳しくないと言われています。他の材料にしても同じく付着が弱くなる傾向にあります。もちろん目粗ししてもです。すぐダメになる訳ではありませんが何せ耐用年数が低くなりがちで再補修を念頭に置きつつ作業にあたる場合が少なくありません。シートの収縮する力はハンパなく非常に厄介です。シーリングだけの補修では速攻剥離破断します。

最近では耐候性を大幅に改善した補修用テープもあるようです。少しコツが必要ですが収縮性も高く数年間は止水効果を維持できると思います。少なくとも毎年手を加えるという最悪の事態は避けられると思います。全面改修の時期まで持ち堪える事を期待します。

DSCF6274 念のため二重貼りしています

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どうして工務店は雨漏りを止められないのか?

長らく雨漏りの仕事に携わっていると、お客様から雨漏りに関するいろんなお話を聞きます。その中で、よく出る話の一つとして、私達に雨漏りの改善を依頼するまでの経緯というものがあります。

どうして今まで長い間改善に至らなかったかという疑問と、どうして建築屋さんなのに雨漏りを止められなかったのだろうか?という「まずは建ててくれた会社に診てもらう」シンドロームの話しです。

当たり前ですが、雨風が入り込むようでは家とは言えませんね。雨漏りは無くて当たり前なのですから。大金を叩いて一生物の買い物をしているにも関わらず「雨漏り?」、「なんで?」って事になる訳です。

オーナー様がクレーム的に工務店や大工さんに連絡するのが自然な流れと言うものです。
でも、毎日家を建てている側からすればさほど珍しい話でもなく?何とか対応していくという姿勢はあるので、とりあえずは担当者が現状を確認したり状況を聞きにやって来ます。

でも、担当者は他にもいろんな仕事も並行して行っている為、なるべく早くこの雨漏りクレームを処理したいと思う訳です。そして、実際に施工を行った大工さんや協力業者さんに連絡をして対応させたり、自分で何とかしようという手段にでます。

しかし、何とかオーナー様の期待に応えたいという誠実な思いと同時に、なるべく早くとか、なるべく手間暇を掛けずにどうにか解決させたいという気持ちも平行的に頭を巡っているはずです。

そこにある意味落とし穴が存在しています。それは、事を急ぐあまり根本原因の調査や確認が疎かになってしまう事。そして何より自分たちが致命的なミスなど犯すはずはないという期待と驕りなのです。

だから、突き詰めた調査をしようと思うまでにそれなりの時間を必要としたり、場合によってはさじを投げたり投げられたりするようです。結果、何も解決せずに信用だけが無くなるという残念な結果が生じています。その後、打つ手無く私達に連絡をしたという話をよく聞きます。

雨漏り改善依頼の連絡はもちろんオーナー様側からも有りますが、行き詰った工務店さん側からも寄せられる事が少なくありません。誰から連絡を頂いてもやるべき事に変わりはありませんのでどうぞ迷わずにお問い合わせ下さい。

世の中すべての工務店さんが雨漏りを解決出来ないというお話しではございません。念のため。

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ALCは“Autoclaved Lightweight aerated Concrete” (高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)の頭文字をとって名付けられた建材で、板状に成型したものを「ALCパネル」と呼びます。~ALC協会のホームページより~

いわゆるALCパネルですが、日本ではそれなりの数の建物に使用されている建材です。最近ではパネルが回転するロッキング構法という技術で変形追従性も高まっているという話です。

しかし、我々雨漏り関係の業界では必ずしもありがたい建材とは言えません。地震の影響が他の建物より大きく、結果として雨漏りになるケースがとても多いからです。更に、雨漏りだけにはとどまらず構造体として成り立たなくなるほどのケースもたまに見かけます。

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ALCパネルはパネルですから継ぎ目が存在します、まずはそこが外力(地震や風力や振動など)の影響で挙動します。その挙動幅が大きいとパネル同士がぶつかり合う為なのかパネル自体が割れたり欠損が生じたりします。外壁仕上げが塗装ならばまだしもタイルを貼っている場合は、挙動の影響で剥離したタイルが落下します。特にコーナー付近が影響を受けます。

ALCは建材的には柔らかいため、タイル補修などでエポキシ樹脂を用いたピンニング工法は意味がありません。地震などがあると周辺の基材(ALC)ごと引抜かれる事になるからです。よって、タイルが剥がれた場合は貼替えるか、部分的に塗装に変更するような選択を迫られます。

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ALCにはいろんなメリットがあるようです。軽いのに強度が高いとか、火災に強いとか、地震にも強い?など他にもあるようで、その利便性が世の中に普及した理由なのでしょう。でも、一番の理由は比較的安価な上に短い工期で建物が完成できるという事がその大きな理由だったのではないでしょうか。

確かに、新築時はそういった判断で良かったと思います。でも、これだけたくさんの不具合事例と向き合うと「ALCってどうなのよ?」と思ってしまうのは私だけでは決してないはず。しかも、そういった事例が常にあるにも関わらず使い続ける建築業界ってこれまたどうなのよ?って思っちゃうんですよね。

個人的には「現代の建材&納まり3大悪」っていうのが心の中にあるんですけどALCは・・・?どうなんでしょうか。いずれ機会があったらUPします。

そろそろALCにタイルを貼るのは止めませんか?

 

 

 

 

 

RCの建物にはオーバーフロー設備が少ない ~雀の行水~

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オーバーフロー用の配管です。市販されている物のおよそ倍の長さがあります。取り付ける壁厚が大きいため特注で製作して頂きました。取り付ける建物は鉄筋コンクリート造です。おおよそ下図のように取り付ける予定。(既存立上りに後付け)

コア抜き OF取付け

木造戸建ての建物と比較してRC造の建物にはオーバーフロー対策があまり施されていないように感じるのは気のせいでしょうか。屋上がプール状になっていたのを数多く見かけますがオーバーフロー設備は当然ありませんでした。溜まっている雨水で雀が行水していたのを見かけた時にはさすがに笑ってしまったものです。

それでも下階に雨漏りが無い場合は気付くまでには時間が掛かるようで、ある時などはヤゴ(トンボの幼虫)が泳ぎまくっていたり、水草が浮いていたりで完全に池の様相を呈していました。一体いつからこのような状況だったのか・・・。(防水の性能が証明されている結果ではあるが)

商売柄、点検をしていない(したことが無い)ような屋根を隣の建物から発見する事が少なくありません。屋上に行く(点検する)術が無い建物が多いという事も問題なんだと思います。オーナーさんに報告し溜まった雨水を流してあげるのだが、ここで注意する事があります。流れ出す雨水の水圧でドレンに手が引き込まれる現象が起きるのです。

私は細い棒などで少し遠くから少しづつ突いて穴を開ける方法をお勧めしたい。くれぐれも近距離でしかもいきなり溜まった泥を取り去ってはいけない! パニックになる事間違いなし。

仮に何の問題もなく穴を広げられたとしても、もう一つの注意事項が発生します。それは、急激に排水される雨水の水圧です。竪樋内をものすごい勢いで落下した雨水の塊は、直下もしくは最も近い雨水桝の蓋(プレコンや鋳物)を吹き飛ばします!とても危険です!しかも排水しきれず桝から大量に雨水が溢れ出ます。

そこが駐車場だった場合はそれなりに問題視される事でしょう。もしも、あなたがその役割になってしまったら少しづつ排水させる技を講じなければなりません。私もそうしています。ある時は排水作業に2日間を要した事もあります。でも、そのくらいでないと大変な惨事に発展するのですよ。

設計士さんはどうしてドレンが目詰まりしないと思ったのでしょうか?誰かが点検をして掃除までしてくれる事が当たり前のはずだからでしょうか。でも、それは不確実だと思うのですが。

要するに、RC造でも最初からオーバーフロー管を計画してほしいという話です。

(でも、どうしても後から設置しなくてはならなくなった場合はご連絡下さい。)

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防水保証書のウソ!ホント?

過去に防水工事を行った事がある皆様にはお手元に「防水工事保証書」があると思います。保証内容は「漏水が発生した場合は補修を行う」というものが多いと思います。仕様によりますが保証期間は「10年間」というものが一般的です。

施工後10年間は該当防水工事に起因する雨漏りなどに対応するという事を書面で約束しているものです。施工後に発行され、保証内容についても説明を受けたと思います。書面が手元にあるので特に内容については気にしていない方が多いようですが、その中にある「免責事項」まで把握していますか?

「免責事項」に該当する事由があった場合は保証期間内であっても(無償の)補修は出来ません。と、謳われている部分で、ある意味保証書の゛肝”なのです。

特に! 「3~4年毎に行わなくてはならない有償トップコートの塗布」(ウレタン塗膜防水のフッ素トップ仕様や塩ビシート防水の場合は記載無し)の部分はほとんどの人が実施していないのではないでしょうか!? そうです、10年保証は放置しているだけでは該当しないのです! Σ(゚д゚lll)

3~4年毎に塗替え?そんなの聞いた事ない!でしょうか、それとも分かっていたけれど本当に必要なの?でしょうか、もしくは有償だから何となく気が進まなくて・・・でしょうか、または気付いた時にはもう7~8年経過していたから諦めてしまった、でしょうか。

そもそも何故定期的な塗替えが必要なのでしょう。それは、防水層(ウレタン塗膜防水の場合は主材層、シート系の場合はシート本体、等)の劣化を防ぐ為なのです。

一般的に防水材は雨(水)に対してはもちろん効果が高いのですが、対紫外線的には弱い傾向にあります。それを補うために耐候性の高い塗料で防水層を保護しているという訳です。外壁塗装が壁材や躯体を保護しているのと同様の意味合いがあります。さりとてそのトップコートや塗装にも性能の限界があります。それが3年から5年程度なのです。(仕様によって異なります)

ですから、防水メーカー側からすれば経年劣化したトップコートのままにされると主材層に影響が出てしまうので、対策(トップコート塗替え等)を講じていないものまでは保証出来ませんと言っている訳です。逆に、適時トップコートの塗替えを行えば20年以上防水改修を実施しないで済んだという事例もありますのでこの機会に防水の状況の確認をして建物を永く健全な状態で使えるように検討してみてはいかがでしょうか。

という事で、皆さんのお手元にある防水保証書には何が記載されていますか?現状の防水層の状況はどうなっていますか?

 

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マイさん(雨仕舞) VS ふせぐ君(防水) 【エピソード1】

㋫: いわゆるマイさんは雨を直接止める事は出来ないって事だよね。ボクと違って。

㋮: どちらかと言えば形で受け流す的な仕事をさせてもらってるわ。こっちの方が賢い感じだわね。ふせぐ君と違って。それにふせぐ君は経年劣化するとボロが出て来るわよね。ウフフ・・

㋫: な、何言ってんの、そんな劣化なんてメンテナンスすれば何も問題ないんですけど!

㋮: メンテナンスすればね。じゃ、しなかったらだだ漏れってことかしら?

㋫: そ、そんな事言う自分は劣化しないっての?

㋮: いい質問だわ、ふせぐ君。さっきも言ったけど私は形で雨を処理しているのね。例えば、屋根の勾配だったり、軒の深さだったり、窓の庇だったり、雨を防ぐと同時に排出させる事を得意とするのね。それに見えないところでも頑張ってるわ。屋根や壁内の二次防水部分だったり、建具そのものの形だったりね。あなたが生まれるず~っと前から私は建物のお役にたっているのね。英知の結晶なのよ。わかるかしら?

㋫: ・・・まぁ、わかるような・・・、難しいような・・・。

㋮: 劣化は致し方ないけど、いわゆる防水層が劣化していくような事ではない訳ね。紫外線の影響も少ないし、どちらかと言えば挙動や風などでズレたり見えない所で風化したりって感じかな。ちょっと気付かれるのが遅くなる感じは否めないわね。

㋫: ところで、マイさんはどの建物にもいるんですか?

㋮: それがね・・・、いたいんだけどいない事もあるのよ。作る人が分かっていなかったり中途半端な知識で配置したりね。私がいないとたぶん困ると思うのよ住んでる人にしてみれば。でも、住人さんが私を呼ぶ訳ではないから難しいって話なのよこれが。後から改善するのは大変だから新築の時にしっかりやってほしいんだけどな。

DSCF7047  DSCF7048

【エピソード2】に続く、

たぶん・・・

良い業者は最初に会った瞬間に分かる!?

「見立てが腑に落ちない」という経験は誰にでもあるでしょう。

例えば体調不良で病院に行った時、ドクターが診察して病気を特定?して薬を処方してくれますよね。時にその処方された薬がいまいち効かなかった事はないですか。そうだとしても言われた通りに数日間はまじめに薬を飲み続けますよね。飲み続ければ改善するかもしれないという期待を込めて…。でも改善しなくてね…、なんて経験はありませんか?

思い返してみれば気になる事がありました。診察の時、こちらが一生懸命病状説明をしているのに先生は受け流していただけだったな、と。でも、そうは言っても病院の先生が言う事だからもう一度くらいは通いますよね。薬ももらわなくてはならないし。でも、そのうち原因とか関係なく治ったりして…。

例えば、初めての美容室や床屋に行った時は(よっぽどの事情がない限り床屋を変える勇気はないが、流石に引っ越したりした場合は致し方ない)今までの髪型やパーマなどの詳細を伝えなければならないですよね(もはや多少の仕上がりの差は覚悟の上だが)。

しかし、その結果に満足する事は少ないのです。よって、翌月からしばらくはいつ終わるとも知れぬ床屋探しの旅が始まってしまうのが常であります。それとも、最初はお互い慣れなくても同じ床屋にしばらく通えば意思の疎通もスムーズになるしいずれ期待通りの仕様で仕上げてくれるかもしれません。たぶん。

例えば、整骨院や鍼灸院に数か月間(もしくは数年間)通い続けるという状況。それって治ってねーだろ?…って。そこに通ってる意味はあるんですか? そんなに長い期間あれば自然治癒してんじゃないの?…って。(特に整骨院や鍼灸院に恨みなどは無いです。念のため。)

あなたは「見立てが腑に落ちない」と感じてはいるけれどいつか治ればそれで良し。とか。先生や専門の人が言うのだから言うとおりにしていれば間違いないだろう。という自己暗示にも似た妥協をしてはいませんか。

病院の先生だって分からない事は沢山あるはずだし間違いも犯すかもしれません。お金を払ってまで間違っている薬をもらいに行くことはないのでは?その先生は自分自身が「分かっていない」という事に気づいていないのかもしれないのです。

期待通りの仕上げがいつになっても出来ない理髪師はいつになってもこちらの思う仕上げは出来ません。センス的に無理なのかもしれないし、もし、技術的な事を知らない場合は理髪師がそれを身につけるまでこちらは妥協を続けるしかありません。

鍼灸師は通ってくる患者さんが治癒しているかどうはあまり問題ではないのかもしれません。「また明日も来てくださいね」って挨拶する事の方が大事なのかもしれません。

でも、あなたは、そんな事にはとっくに気づいているはずですよね。

おそらく最初に会った時に。

この人は、私の要望をたぶん解決出来ないんじゃないか?って。

でも、他に頼む人も思いつかないしなどという理由で自分に言い聞かせてはいませんか?

いつか改善出来るだろうと。

諦め?もしくは面倒だから?相手に悪いから?

いいのですか。

妥協は悩める時を長引かせるだけなのです。

悩んでる時間もあなたの大切な人生なのでは?

 

例えば、建築や防水に携わっているからといって雨漏りにも詳しいという事にはなりません。

もしも悩みが雨漏りだった場合は今すぐ私達に連絡して下さい!

電話かメールするだけで雨漏りの悩みは全て消え去ります。

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雨漏りは人災なのか?

IMG_1460 写真はドレン廻りのシート系防水をめくったところです。ドレンに錆が発生していて水分の影響があった事を物語っています。防水シートの端末が経年により接着力が減退した事が理由の一つだと思います。防水シート裏に浸入した雨水はドレン廻りのコンクリートの隙間から浸透し下階へ雨漏りしています。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、このドレンはシート防水用ではありません。シートの端末を押さえ付ける部材がないタイプです。いわゆる塗膜防水用のものです。今回シートを剥がす前は端末をシーリング材で処理したあった次第です。

新築時に用いるドレンの種類は多岐に渡り最近では材質まで新たな試みが行われています。以前は鋳鉄製しか無かったように思いますが、ステンレス、ステンレス鋳鉄、アルミなどでも製造されています。錆びによる弊害は減るでしょうし見た目の美しさも長く維持できるので値段を考えなければお勧めだと思います。

建物は防水の仕様に合わせてドレンを選定しなくてはなりませんが、私達が改修工事の依頼を受けた物件では、たまにと言うより度々と言った方がいいくらいミスマッチを見かけます。建設時の何らかの変更によるものなのか、担当者の知識不足なのかは分かりかねますがとても残念に感じてしまいます。

つまるところ、そのミスマッチが原因で困るのはオーナー様なのですが、まさかドレンと防水の相性がまずかったとは気づく事は少ないでしょう。築年数が10年以上の場合、保証年数からも外れてしまいますので建築した業者さんにクレームを言っても期待通りの対応をしてくれる事はないのでしょう。

防水の改修では改修用の二重ドレンなどを取り付けますので当時のしがらみは無くなります。その時点からは私たちの責任になりますので新たな仕様や品質にはいつも気を使っています。

私達は下地の材質や現在の防水の状況を的確に見極める事から始め、お客様には適正な改修方法をご提案する事を心がけるようにしています。新築時ではそういった作業を設計者が中心になって行っているはずですがどうも結果が伴っていない事があるようです。残念ではありますが雨漏りの多くは人災であるという思いを禁じ得ません。

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そもそも打継は雨漏りの原因に成り得るのか? ~パラペット編~

伸縮目地とか収縮目地とかエラスタイトといった名称を聞いたことがあると思います。一般的に陸屋根の押えコンクリート内に布設する事で知られています。周辺コンクリートの収縮による挙動を吸収分散してくれる仕事を受け持っています。では、その伸縮目地が無いとどうなるか?

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最悪の場合パラペット部分が外部に押し出されます。また、挙動により内部の防水層が破断する可能性があります。元々は防水層の保護の為に打設されたコンクリートが仇になるパターンと言えるでしょう。伸縮目地は規定の間隔で効率的に配置しなくてはその効果が発揮できませんので先々を見据えて適切な取付けを行わなくてはならないと思います。しかし、不運な事に昨今の夏の暑さは尋常ではなく一昔前の最高気温は参考にならず、今後の気候の変動まで読み解く事は現実には不可能ですので、安全率を設定する他に手立ては無いのかもしれません。

運悪く入隅付近の防水層が破断してしまい雨水が防水層から漏れ出した場合、浸出水は内部側に向かうものもあるでしょうが比較的近い打継面からも流れ出します。打継目地のシーリング材も内部から圧力が継続的に掛かる場合は水圧や水分の影響で接着面が剥離し滞留水は外部に流れ出します。いわゆる水路(みずみち)が出来てしまいます。外部からではなく内側から外側に浸出するケースです。雨天時は陸屋根側(内部側)の水圧が高くなるので外壁面からの雨水の浸入は困難だと考えられます。下階の雨漏りの原因がこのケースの場合、不具合箇所の特定は困難ですし、それ故に部分補修はほぼ不可能です。挙動対策や膨れ対策を考慮した新規防水層の検討を始めなければならないという事になるのではないでしょうか。

最近の新築工事では押えコンクリート工法自体は減少しているように感じます。しかし、問題は押えコンクリートを下地にする新設防水の仕様です。下地である押えコンクリートがどの程度伸縮(挙動)するのか?密着工法では対応出来ない事は明らかですがAV工法であれば大丈夫なのか?いずれ問題になってくるのかもしれませんね。

~番外編~ に続く     (番外編は「雨漏り110番練馬店」の施工事例で)

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そもそも打継は雨漏りの原因に成り得るのか? ~基礎編~

基礎編

基礎に於けるコンクリート打設の方法は上図のように主に2種類に分かれます(※他にもあります)。基礎の外部には通常土などが存在していますが雨が降ると地中含水量が増え建物側への浸透圧も増大します。考え方によってはプールの中に浮いているような意味合いに近づくと言えるでしょう。そこが一般の外壁とは大きく違う環境と言えます(もはや通常の雨漏り事象ではくくれない状況です)。地域によっては地下水位が常時高く、常に水分量が多い状況かもしれません。よって、基礎内のエリアに雨水が浸入したからといって一概に雨漏りと判別できない事は言うまでもありません。

さて、そのように厳しい状況の中での止水対策はどのようになされるのが良いのでしょうか。特に下部に存在する「打継ぎ1⃣」部分には止水版やそれに類するものが仕込まれています。以前述べましたが打継ぎのコンクリート同士は融合しませんので物理的に水をくい止める施策が必要です。その代表的なものが止水版なのですが今回は詳しい話は割愛致します。問題は【B工法】の「打継2⃣」部分です。この部分には止水版を入れない場合が多いとの事。図では分かりにくいのですが、実際は鉄筋の配筋状況から考えてもその位置に止水版を仕込むことはかなり困難だと言えるからです。そこに盲点があります。周辺の地盤面が【B工法】の「打継2⃣」より高い場合は当然浸水の確率が上がる事になります。知らないうちに基礎ピットに水が溜まっているパターンではまずここを疑ってみるとよいのではないでしょうか。

では、何故、皆【A工法】を採用しないのでしょうか?わざわざ打継部分を増やす事はないと思うのですが。
理由の一つに地中梁の型枠の敵寸加工及び型枠の撤去や搬出などの関連があります。また、建築設備の関係や工期なども工法選択の理由になってきますが詳しい事についてはまたの機会に致します。ポイントは【B工法】の「打継2⃣」部分の止水処理が甘くなるという事です。まず、止水版が無い、打継目地を作ってない事が多いのでシーリング処理も出来ない、事後処理がセメント系の止水処理を面施工する事が多く止水効果が小さくなる、などが懸念されます。造る人も調べる人も地面付近の打継ぎにはご注意下さい。

~パラペット編~ に続く

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そもそも打継ぎは雨漏りの原因に成り得るのか? ~後編~

打継雨漏り 【図3】

上図のような打継があります。左図は梁型を室内側に影響しないように外部に設計配置した外梁タイプの納まりです。右図はセットバック等の理由で外壁がスラブ上から立ち上がるパターンの場合です。この場合、内部に向かう浸透圧は雨量と経過時間によってはかなり高まりますので雨漏りに発展する場合があります。水平面で雨を受けてしまうという最悪の形状と言えます。雨仕舞には細心の注意が必要です。

さて、話は前回に戻ります。下図を再度ご確認下さい。

打継拡大

外壁垂直面が上下階に渡り連続する上図の場合の雨漏りの可能性を考えた時、【図3】と比較すると浸水の確率はかなり減ると考えられます。仮にシーリング材の防水性能が既に無くなっていたとしても室内側に浸出する例は少ないのです。もちろん無い訳ではありませんので誤解なきようにお願い致します。打継といってもいろんなパターンがありますので、打継からの雨漏りを疑う場合は事前に図面などで周辺の納まりを確認する事をお勧め致します。いずれにしても被疑箇所としての優先順位は高いとは言えないのではないでしょうか。まずは、開口部やスリーブなどから検討した方が順当だと考える次第。皆さんはどう思いますか?

~基礎編に続く~

そもそも打継ぎは雨漏りの原因に成り得るのか? ~前編~

打継

上図着色部分が一般的な1回で打設する躯体コンクリート部分です。ベランダなどの手すりを一体で打設するかどうかは現場の状況により判断されますが図のように打設する場合が多いようです。コンクリートは1層(1フロア)づつ築造する訳ですから必ず継ぎ目が出来ます。コンクリートの継ぎ目は融合しませんので物理的な止水処理を行う事が前提になります。よって、コンクリートの打継部分の外部側には打継目地を設けます。特に外壁垂直面が上下階に渡り連続する上図のような納まりの場合は外壁面を雨水が流れて来る事が想定されますので打継目地のシーリングの責任は重大です。打継目地は型枠に目地棒を取り付け、型枠と目地棒を外すと目地が出来上がっている次第。その打継目地には、仕上げが塗装の場合はシーリング(ポリウレタン系)を行った後仕上げ塗装をします【図1】。仕上げがタイル貼りの場合は捨て打ちシーリング(ポリウレタン系)を行いタイル貼りの後化粧シーリング(変成シリコン系等)を施します【図2】。タイル仕上げの場合、経年劣化の影響による捨て打ちシーリングの剥離などが確認しにくいという欠点があります。雨漏りの原因がそこにあった場合は発見するのに手こずる事が想定されます。

打継拡大

室内の床付近から雨漏りがあった時に外部の打継目地のシーリングを打ち替えたり打継目地周辺にシーリングを重ねまくっているのをたまに見かけますがはたして打継目地のシーリングが劣化もしくは破断する事が原因で雨漏りは発生するのでしょうか?確かにコンクリートの打継面は水が浸み込む程度の隙間はあります。しかし、その雨水は本当にコンクリートの隙間を水平に移動してきたのでしょうか?上から下に降る雨にそこまでの浸透圧があるのでしょうか?強風で押し込まれるのでしょうか?シーリングが劣化した打継目地なんて世の中に数えられないくらいあるのでは?その全てで雨漏りは発生しているのでしょうか?それとも気づかない程度に浸み込んでいるのでしょうか?皆さんはどう思いますか?

続きは後編で

 

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原因は笠木内部に有り

1階のお店の玄関の天井付近から雨漏りしていました。外部にはシャッターBOXや後付けの庇があります。シャッターBOXは庇の下部にあるにも関わらず雨が流れたような跡もあります。

DSCF0760

 

雨漏り箇所の上階は解放廊下となっていて床は防水がしっかり施工されているようです。手すり壁を打診すると上部と下部では打診音に違いが・・・、どうも内部の下地構造は上下で違っている様子。更に笠木に目をやるとアルミ笠木がずれて隙間が出来ています。雨が内部に入っている事は確実ですが、だからと言ってそこから下階までどうやって雨が移動するのか?

アルミ笠木のズレ

 

分からない時は内部を確認するしかありません。アルミ笠木を取り外すと、雨が流れた形跡と同時に側面にある大き目のクラックが目に飛び込んできました。おそらく、内部の手すり天端(モルタル)上に雨水が滞留した後、側面を流れ落ちる時にクラック内に再浸入すると思われます。

DSCF0768

 

外部側に至っては外装のタイルまで一緒に割れています。既にタイルは剥がれておりタイルの厚み分が段差となり雨水が手すり内部に浸入する手助けとなっていました。

DSCF0771

 

以下、経路の考察です。

笠木から下階

手すりの構造が上下で違っているようで、内部に浸入した雨水が自由に移動できる環境にあると考えられます。空洞内の雨水はシャッターBOX側と室内側に分かれて落下しているようで、室内側に移動したものが雨漏りとして認識されていた訳です。内部のモルタル関係の補修とアルミ笠木の整備とシーリングを行いました。補修を急ぐ関係上、散水調査は行わず(濡れると補修が出来ないため)当日補修を優先した事例となりました。今後の状況観察が確認散水調査の代わりになる手はずです。よろしくお願い致します。

 

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乾式石貼り工法の雨仕舞

 

外装が石貼り(乾式工法)の建物でサッシ上からの雨漏りがありました。石とコンクリートの間には50mm以上の空洞がある為、石目地の劣化に伴う直接的な雨漏りは考えにくい状況です。石目地のシーリングの劣化に伴い雨水がその空洞内を落下します。マグサ部分で水溜りになったと思われる雨水はサッシ側にも移動します。石とサッシの高さの具合にもよりますが今回はサッシの上部を雨水がモルタルに浸透して移動したと思われます。

石貼り雨漏り

開口部が無ければ空洞に浸水した雨水は最下階まで流れるだけでしょう。今回はマグサ部分に雨が滞留した事が原因なのですがその雨水を自然に排出できる水抜きがあれば室内には雨漏りしなかったと考えられます。サッシと石の取合いにあるシーリング部分は雨水が自然に入り込む可能性は低いと思われますので、あえてシーリングを打たないという選択も考慮した方がよいかもしれません。また、上図のように石の段差部分は雨水が ‟引っかかる” ため雨仕舞的にはお勧め出来ません。入りにくい形、排出しやすい形、石貼りでも雨仕舞を怠る事なかれ。

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コンクリートの話(2) ~【大事は蟻の穴より漏る】~

コンクリートの中には何があるのでしょうか?鉄筋やスペーサーはもちろんですが、電気設備関係の配管や埋め込みBOX、各種下地用のアンカー類、仮設類を支持させる金物、給排水設備や吸排気関係そして墨出し作業に必要なスリーブ類等も埋め込まれています。これらを適切な位置に配置するため事前に検討された図面を元に配筋作業の合間を縫って取付けたり配置したりするのですが、配筋作業の前に行うものと配筋作業が完了しないと取付けられないものなどがある為取付けのタイミングを日々の工程打合せで確認しながら進行していきます。

コンクリート打設前

それでも取付け忘れや位置間違いなども発生する事はあります。そういった場合リカバリーの方法も確立されてたりはしますが実際の作業方法は担当者の裁量に委ねられているのが実情だと思われます。例えば壁面の吸排気用に取り付けたスリーブの位置がずれていた場合、正規の位置に新たに穴を設けなければならないのと同時に間違った穴は塞がなくてはなりませんが単純にモルタルを詰めただけでは後々モルタルの収縮等の理由でコンクリートとの間に隙間が生じ雨漏りに発展したりします。不幸にしてそういった不手際が原因の雨漏りに遭遇した場合、推測の段階では散水箇所から外れる事が多く私達も発見にかなり手間取ったりします。本来、コンクリートの開口部(窓、扉、設備等に関する各種開口部)と言われる部分には周辺に補強筋を取り付けなければならないと決まっていますのでコンクリートに後から穴を開ける行為は基本的には不可です。後から鉄筋を埋め込む事は出来ませんので。

位置間違いや取付け忘れは100%人為的原因ですので是非とも慎重な事前打合せと確認が望まれるところです。新築工事は工期がとても重要なのはわかりますが手直しする場合の時間や労力の方が数倍大変になる事も事実です。事前に少しづつでも確認の時間を組み込んでいければ間違いや勘違いは減らせると感じます。「大事は蟻の穴より漏る」、引き締めていきましょう。

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二段笠木?

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アルミの笠木を取り外した内部に白っぽいカラー鋼板の笠木(蓋?)が現れました。ハウスメーカーの建物ですが、ハウスメーカーは各々独自の製品を使用しますので時々驚かされます。一般建築ではこのような納まりは珍しいのではないでしょうか。故に雨漏りの推測も難しくなって来ます。確率は低いと思いつつ笠木に散水を行った結果、雨漏りが再現されました。壁面に外傷が見当たらない為、笠木を取り外した状態が上の写真です。するとどうでしょう。外装材であるライトヘーベルの上部にヒビが! そこにもう一度散水すると・・・やはり間違いないようです。(下の写真)

DSCF8077

普段は笠木に密着している為、目視ではよく分かりませんでした。これ以外にも数ヵ所の入り口が存在していた為、ここにたどり着くまでにそれなりの時間を費やすことになってしまいました。おそらくここが今回の雨漏りの最後の浸入口だと思われます。ここまで来ると建物自体の特性もかなり理解出来てきます。先入観を持たない事が雨漏り調査では大事な事だとされていますがこの部分には少し思い込みがあったのではないかと反省をしています。建物の作り方も日々更新されている限り私達も勉強を怠ってはならないと再認識致しました。しかし、この経験は実績として蓄積できましたので次回は選択肢の一つになり早期解決の糸口となり得ると思います。積み重ねこそ雨漏り解決への王道と心得て日々精進を心掛けなければ。

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耐用年数

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防水工事後、施工業者はオーナー様に保証書を提出します。防水工事の場合、保証期間は10年間というケースが大半だと思いますが中には仕様によって5年だったりとか、塩ビシートなどでは20年メンテナンスフリーなどと謳われているものまで開発されています。メーカーと施行者の連名で捺印して提出する事が多いと思いますがそれぞれの責任は同じという訳ではありません。メーカーは材料に起因する不具合に対応し、施行者は施工状況や施工方法などにに起因する不具合に対応しています。現状、施工に起因する不具合に比べれば材料が原因の不具合はほとんどないと言えるでしょう。ですから、保証期間内に剥離や雨漏りなどがあった場合のほとんどは施工業者が対応する事になります。実際、不具合の発生は施工方法や施工条件などに起因する可能性の方が高いというのが事実ですのでこれからもそのような対応がなされていくと思います。まずいのは、施工業者が廃業などの理由で保証期間内の不具合に対応出来なくなる事です。その場合、オーナー様は必ずメーカーに連絡を取る事になると思いますが、先ほど述べたようにメーカー側は材料に起因する事案にしか対応しません。オーナー様は泣く泣く別の施工業者を探し、予算を使って補修などを検討していかなくてはならないのが現実であります。とても不条理な事に感じます。そもそも材料に耐用年数を全うさせる為にはやはりメーカー側が推奨する方法を守らなくてはいけないのですが、全ての業者さんがそうしているとは残念ですが言えないようです。

先日、階段に防滑シートを貼る作業を見ていた時に思い出した事がありました。本来、シート系の工事や防水工事に於いて入隅部分の納め方の基本としてコーナー加工という方法があります。シートなどを直角に近い形で曲げると材料に無理な力が作用し耐用年数が落ちる為、滑らかな形で貼れるように行う方法で、モルタルで成型したり最近では塩ビなどの加工品を用いたりしています。材料や仕様によってそのような方法を必要としない種類もありますがほとんどはコーナー加工を用いています。しかし、階段防滑シートの場合、入隅にR面木を入れてない輩が多く見受けられます。その場合、内部は空洞です。よって、何らかのタイミングで穴が開いてたりします。子供なんかがそれを発見してしまうと面白がって傘などでつついていたりして更に劣化が進行します。そして、雨が入り込む事になります。内部に侵入した水分は劣化を助長させてしまい結果としてシートの剥離などが発生します。その穴だらけの光景を思い出した次第です。

耐用年数とは、正しい方法で施工を行った場合にのみ有効に機能するのです。高価な材料を選定しても施工に問題があれば本来の性能は発揮されないでしょう。施工の未熟さを材料がカバーしてくれる事はありませんから。

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シーリング材では耐えられない

DSCF6779 侵入経路

下階の天井に雨漏りしています。上階のサッシ廻りに問題があります。まず、水切り金物がありません。タイルとサッシ間はシーリングで納められていて、そのシーリング材が劣化しています。タイル面が水平もしくはサッシ側に傾いているようで雨の度に侵水しているようでした。改善させる項目が沢山ありますね。

まず、雨を留めない形状にする必要があります。そして、水切り部分の止水処理も必要です。シーリングは垂直方向に打設した方が耐用年数が長くなります。(シーリングはあくまでも充填材として考え、止水的に厳しい部分には使用しない方が無難です。)出来れば水切り金物を取り付けて下さい。下図は水切り金物をつりつけない場合の改善策の一つです。雨は、澱みを作らず「流す」事が大切なのです。形で流す工夫をお願いします。

改善案

忍び返し

DSC08060 DSC08061 「忍び返しバンド」で検索するといろんな種類のものが検索できます。泥棒の浸入防止グッズという事で近年普及してきているようです。結構危険な形状に見えます。知らないで触れようものなら血だらけになる事間違いありません。いわゆる抑止力としてのバンドだと思いますので普段近寄れる位置にはくれぐれも取り付けないように注意したいものです。

先日、有刺鉄線を巻き付けている竪樋を見ました。錆も発生していて見た目は良くありません。そもそも危険を冒して竪樋を伝って浸入する輩にまで気を使わなければならない事が腹立たしい。だって、竪樋を塗装するにはまずその有刺鉄線を撤去しなくてはなりません。少なからず手には擦り傷の一つも出来るでしょう。そして、塗装後には復旧してくれと頼まれます。という事は今塗った塗膜は間違いなく傷付きます・・・。塗装を行った職人さんも心が傷つくというもの。有刺鉄線にもステンレス製のものがあるのでせめて錆対策として使用しますが。そういった一連の事を考えた時に「忍び返しバンド」は有効だと考えます。

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釘は貫通している

DSCF5531小屋裏です。先日化粧スレート(コロニアル)を葺き替えたそうです。コロニアル固定用の釘がたくさん確認できますね。梁には以前の雨漏りの跡があります。雨漏りは今は改善しているそうです。写真の屋根下地であるベニヤ板の上には二次防水であるルーフィング材が敷かれているはずです。最近は自着層付のルーフィング(ゴムアスシート等)が主流になっています。そして、その上に化粧スレートを葺いていて釘で固定しています。その釘が写真のように小屋裏に突き出ています。これは一般的な施工方法ですが二次防水であるルーフィングを釘が貫通している事に問題はないのでしょうか?

化粧スレートや瓦などは一次防水を担っていますが雨を100%遮断する事は不可能です。強い雨や強風が伴った雨の場合はそれなりの雨量が二次防水層まで浸入しています。当然、固定している釘の周りにも雨は到達します。ルーフィングや下地ベニヤが新しいうちは釘の周りには隙間などは少なく雨も小屋裏まで到達する事は多くありません。しかし、時間が経つにつれルーフィングの柔軟性は失われていきますしベニヤ板の釘の廻りも水分の影響で徐々にふやけたりしますので止水効果は減退します。釘が錆びる事によって止水力が落ちる場合もあるでしょう。そして、写真の建物のように天井に雨が漏り出すことになるのです。

DSCF5530こんな感じです。

日本では、スレート系の屋根の場合はおおよそ同様の工法で屋根が葺かれています。瓦屋根の場合は瓦桟を固定する時にはやはり釘止めですが、瓦に関してはルーフィング上の排水方法は確立されていると言えるでしょう。瓦桟受という部材を使えば更に排水効果を高めるので雨がルーフィング上に留まる時間は短くなり雨漏りの確率を下げてくれます。不安なのはやはり化粧スレート葺きでしょうか。スレートとルーフィングが密着している部分がある為、雨水が澱みやすく雨漏りリスクが高くなっています。陸屋根以外の屋根で雨漏りがあった時、スレート葺き屋根が問題となっていた確立は8割を超えています(練馬店の場合)。

屋根工事を生業としている方々に問えば「それは、メーカーがそういう仕様で製品を作っている訳だし、建物には多少の雨は浸入しているものだから問題は無い」的な事を答えます。確かに、問題があったとしても彼らが改善出来る事ではないのでしょう。しかし、現場側から声を挙げなければメーカー側としても改善する考えは出にくいはずです。運搬、加工、施工費、全ての面で魅力的な化粧スレートは爆発的に普及し日本の建築を支えてきました。しかし、その陰で気づかない小屋裏の雨漏りは増えている可能性は高いのではないでしょうか。そこに建て主さんは不在です。新たな対策を共に見つける事が建築に携わる者としての使命ではないでしょうか。

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あの出窓

DSCF5644  まずは散水調査で位置を特定します。

 

DSCF5621

外部はこんな感じです。タイル目地にひびが発生しています。原因としては挙動や収縮に伴う躯体コンクリートとサッシ埋モルタルの継ぎ目付近の剥離やひび割れと共にタイル目地まで割れてしまった事です。ひびから壁内に侵入した雨水は呑み込みの浅いサッシ立上りの奥まで到達してから室内に落下したようです。

 

DSCF5650

斫ると立上りの端末が確認出来ます。周辺のモルタルの裏に雨が入るようです。

 

DSCF5654

取り急ぎ仮補修しておきます。採寸して板金加工を待ちます。

 

DSCF6378  躯体に到達するまで溝切りします。

 

DSCF6388

糊を併用しつつ板金カバーを取り付けます。上端は躯体コンクリートまで到達させます。

 

DSCF6393 DSCF6394 DSCF6395  各所納まりです。匠の技です。

 

DSCF6403  穿孔してビス止めします。

 

DSCF6437  プライマー塗布後シーリング打設します。

 

DSCF6427

完成です。シーリングの色もバッチリです!念のため両サイドは水が抜けるようにしてあります。

 

この後確認散水を行い改善が確認されました。この方法で再発した事例は今のところありません。今回はコンクリート造でしたがALC造も同様の納まりで改善する事が可能です。注意点としては、出窓と板金の取り合いが今後の挙動によりシーリング破断する可能性があります。もしも強力な風雨がシーリング破断箇所に吹きつけたとしても既存タイル(または捨てシーリング)があるので出窓の立上りを乗り越える事は考えにくいでしょう。但し、定期的にシーリングの状況確認と適時の補修を行う事が肝要だと考えます。

 

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再発

いわゆる「複数浸入雨漏り」の場合、改善するまでの時間が長くなる事があります。と言いますのも散水調査程度の水量では反応せず、強風や大雨もしくは長雨でしか発生しないような原因があった場合などはその傾向が高くなります。しかも、散水調査によって1箇所以上雨漏りが再現されているとなると尚更にそういった原因は見落とされがちになります。そして、そもそも発生しにくい雨漏りを再現する為には時間と経験値そして根気が必要絶対条件になると思います。再発・・・、その時頭を過る事は、見落とし?! 想定範囲のミス?! 調査方法の不手際?! 新たな原因?! 等ですがそれを言っても解決はしません。漏れるからには原因が存在するという事が真理ですのでまた新たに仮説を立てる事から始めなければなりません。オーナー様にも一度は残念な気持ちを持たせて大変恐縮ではありますが必ず入口を発見するという強い気持ちで対処致しますので一緒に解決までお付き合い頂きますようにお願い申し上げる次第です。解決出来ない雨漏りなど存在しません。何故なら入口は必ずあるからに他なりません。諦めれば雨漏りとずーっと付き合う事になるのです。多少時間は掛かろうとも私たちは諦めませんのでよろしくお願い致します。

雨漏り110番練馬店

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伸びシロ

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2週間です、2週間。こんなに蔓延るんですねツタ系の植物って。2週間前に足場を組んだんです。それが今やシートに張りつく事2m超! 一日何センチ伸びてんだって話でしょ。15センチくらい?うそでしょ?じーっと観てれば伸びてるのがわかると思う。シートから栄養採取している?メッシュだから食い付き易いのはわかる。しかし、驚きです。このまま成長させれば工事中には見えないだろうな。もしかして近隣受けが良かったりして。新しいパターンの養生シートだよね。などと妄想してる場合でもなく来週には足場を解体しちゃうんだよね。ツタ君もそこまでは分からないものね。まだまだ伸びシロあるのにちょっと気の毒なツタ君でした。

 

雨漏り110番練馬店

想定内?

今年も梅雨入りまでは秒読みとなって来ました。GWを過ぎた頃から梅雨時期の対策を考え始めて現場の進行をいろいろと考えてはいるものの結局のところ毎年のように梅雨の影響をまともに受けてしまい日々悩んでいる自分がいます。確かに毎年決まった日に梅雨入りするわけではありませんから対策と言っても何となく心構えをするくらいしか出来ていないという事なのでしょう。結局、梅雨入りしたからといって受注を減らす事も出来ないので梅雨でも可能な作業を進める努力を日々考える事になります。しかし、少なからず工程は遅れ気味になってしまいますのでオーナー様にはご理解を賜る事が多くなってしまいます。想定内ですよね?梅雨なんて毎年の事じゃないですか。それをある程度見越して工程は組んでいるのでしょう?という意見をたまに言われてしまう事があります。おっしゃる通りです。けれど、実際は梅雨の影響は週に2日くらいしかないのでは?という楽観論で工程を組んでいる事が少なくありません。現にカラ梅雨という言葉もあるようにあまり雨が降らない年もあるじゃないですか。けれど、逆に一週間降り続く事も有るのが現実。もちろん作業は進みません。オーナー様も私達もイライラしたりします。でも、それは想定外だと思いませんか?そうですか、思いませんか。それはそれで仕方がないですね。立場によって考えや思いは異なって当然ですから。でもね、自然を相手にしているのですから少しは理解して頂きたいんです。こちらも苦しいのだという事を。おっと、つい愚痴をこぼしてしまうほど梅雨入りのプレッシャーが強いようです。でも、日本には昔から雨を消し去る救世主がいるので心強い。あ~した天気にしておくれ♫

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コンクリートの話(1) ~【奇跡の一致】~

‟生コン”とはいわゆる「レディーミクストコンクリート」(ready mixed concrete)の事であり固まる前の状態を差しますが、一般的に話題となる‟コンクリート”とは固まった状態のものを言います。あまり専門的な事までは知識不足なため語る事はできませんが建築関係では主に圧縮力をコンクリートが、引張力を鉄筋が負担しています。コンクリート単体では建築物としての強度は著しく弱いものですが鉄筋を併用する事で強靭な建築が可能になっています。この組み合わせは【奇跡の一致】と言われています。コンクリートも鉄筋も外気温の変動に伴い膨張したり収縮したりしているのですが、両者の熱膨張率が異なっている場合はお互いの動きに追従出来ずにコンクリートは内部から破壊されます。しかし、両者の熱膨張率はほとんど同じだったため破壊は起きず構造物として永く存在出来るという事なのです。金属は種類によって膨張率が異なりますが強度の見込める鉄の膨張率だけがコンクリートと同じだった事は自然の事とはいえ人類にとってはとても幸運だったと言えるでしょう。鉄の錆は酸素に触れる事で発生しますが、コンクリートが密着している状態であれば錆の発生も抑えられます。元々、コンクリートは強アルカリ性なので鉄筋の表面に不働態被膜というものを形成する事で長期間鉄筋を錆から守れるらしいです。【熱膨張率の一致】、【圧縮力担当と引張力担当】、【強アルカリにより鉄の弱点を克服】、これらの偶然が重なって初めて鉄筋コンクリート造というものが成立し、現代の人類発展の礎となったという訳です。

ちなみに、コンクリートのアルカリ性は非常に強く、私が現場監督の少年兵時代にその事を知らずに素手で生コンに触れていたところ、翌日から徐々に手の皮膚が剥がれ始め、数日で両手全部が脱皮?しました。(笑) 痛みなどはありませんでしたがかなり驚いた事を記憶しております。ピーリングのハードバージョンみたいなものでしょうか。おかげでしばらく手はツルツルで綺麗でした。酸も怖いですがアルカリもやばいなと感じた出来事でした。皆さんも生コンには気をつけて下さいね。

雨漏り原因予備軍  ~雨漏りのその先に~

ここ数年、いわゆる雨漏り修理に類する業者さんが乱立している。もちろん雨漏り110番が業界の先駆者であり業界一の高い志と技量を兼ね備えている事は揺るぎない事実である。それはそれで今後も尽力させて頂くのですが、これだけの雨漏りに関係する業者さんが対応している建物の数ははたしてどのくらいあるのだろうか?専門業者以外にも工務店、ゼネコン、防水業者、大工さん、塗装業者、屋根関係業者、場合によっては設備業者や電気工事業者にも日々雨漏りの相談はあると思われます。一体、雨漏りしている建物は何棟あるんだろうか。どーする?! 日本の建築!こんなんでいいの?って思いませんか。雨、風を凌ぐという超基本部分が疎かになっているかもしれないですね。

雨漏りの原因を全て語るにはとても長い時間が必要ですが幸運にも全てに於いて対応策は存在しています。その雨漏りシステムを一番認識していないといけない人は、まずは新築時の ①設計者(監理指導する人)、②大工さんをはじめ外装関係者(造る人)、という事になりますよね。新築時の納まりに問題がある建物がかなりある事はこの業界にいるととてもよく分かります。設計段階から予算の問題などもあるかもしれません。造る側の技量が不足している事も否めません。しかし、一番の問題は ”雨漏りに関する知識” ではないでしょうか。分からなければ問題部分も気に留めませんし、当然チェック対象からも外れます。設計時、施工時、どちらの時点でも置き去りにされた「雨漏り原因予備軍」は時間の経過に伴い出陣の機会を窺っているはずです。

今は「雨漏り診断士の資格認定試験」や診断士の「スキルアップセミナー」なども開催されているので必要な知識も手に入りやすくなりました。‟治す人”はもちろん‟造る人”に多く受講して頂ければ日本の未来は少し明るくなるのではないでしょうか。

http://www.amamorishindan.com/

 

 

飛び込み営業

今朝、いつも通り自宅から車で現場に向かっていたところ、5分ほど走って信号待ちしていると何か違和感を感じた。何かが窓の横を通り過ぎた気がしたのだ。そのまま走り出したのだが、次の信号待ちでそれが何なのかはっきりしたのです。何と!ボンネットあたりから煙が?! 冷却水の温度は上がっていない・・・、特に匂いもない・・・、ファンベルトか?いや、音は出てないぞ?などと思いを巡らす内に数百メートル進んでいたのだがさすがに周囲の目線が気になって道路脇に停車させる事に。そこは千代田区九段下、結構な交通量もあるし、今日はどこかの大学の卒業式が近くで(おそらく武道館で)あるらしく相当の通行人がおりました。当然、皆の注目を浴びる始末。「爆発する?」みたいな顔で過ぎ去って行く人々。近くの交番からおまわりさんも様子を見に来てしまった。危険人物とかに見られないようにあちこち電話を掛ける仕草で紛らわす。そんな中、JAFにもすぐさま連絡。現在地などを確認された後30分くらいで参上してもらった。JAFが到着した時には煙は既に納まっており、ボンネットを開け放った故障車が道路の隅っこにいるだけとなっていた。原因はウォーターポンプではないかとの見解であった。ポンプ周辺から漏れ出た冷却水がファンベルトによってエンジン外部に飛散させられ蒸発した冷却水が水蒸気化して煙に見えたという事らしい。エンジンをかけると大量の冷却水が漏れるので致し方なくJAFさんの車両でそのまま牽引される事に。運が悪い事に今日は出入りのディーラーが定休日。仕方がないので、自分で運転すれば15分の道のりを30分程度掛けて自宅に戻ってもらう。JAFの会員は15km以内であれば牽引料金は無料という事を初めて知った事は収穫だった。入会後25年も過ぎているのだが・・・。車中、お客様や現場担当者さんなど関係各位に連絡をしまくり、今日の予定を何とかしのぎつつ今後の移動手段を考える。いきなり代車の手配も無理かと思い、今日は電車移動で何とか対応する事とする。たまたま、道具とか材料関係を持ち込む必要もない日だったのでそこは不幸中の幸いであった。とにもかくにも今日ほどJAFさんに入会していて良かったと思った事はない。

駅から事務所に向かう途中、作業中の現場に立ち寄ったり見積りの現調などを行いながら徒歩で移動。こんなに長い距離を歩いたのは最近は無かったなと感じつつ、人様の庭先の花に春を感じながら徒歩も良いなと久々の爽快感を味わった次第。ついでに言えば少し痩せたかもしれない。思えば12年前から17年前の5年間は毎日歩き詰めであった。以前の会社の営業スタイルがそうだった事もあるが、やはり飛び込み営業は徒歩でしか成り立たないからでもあった。一軒一軒、しらみつぶしに訪問して営業を行っていた頃が蘇って来る。楽しい記憶はほとんどないがたまには嬉しい事もあった。やりがいというよりは生活の為に歩き回っていたので周囲の景色はほとんど見ていなかったと思う。今は少しだけ廻りの景色にも関心を向けられる視野を得られた気がしている。

周囲を見ないから自分が今どこにいるかも判断出来ない。そんな時代を思い出しながら。

石はサイディングとみなす

写真はシーリングの破断部分です。サッシはステンレス製でシーリングを挟んで上部は御影石です。

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破断している部分以外を見ても判断出来ますようにシーリング材自体の経年劣化は少ないように思えます。そうです、この破断の原因は内部に溜まった雨水が出口を見つけようとした結果で破断しているのです。付着の弱い所を起点として徐々に拡大していったと考えられます。今ではこの隙間から直接浸水しております。サッシ周辺からの浸水を防ぐべくシーリングの更新を近年行ったという事でした。が、上部壁面の御影石の目地などの劣化部分から侵入した雨水の排水経路までは考慮されていませんでした。まあ、通常そうなっているところがほとんどではあります。しかし、乾式工法の場合、御影石と躯体コンクリートの間には30mmから50mm程度の空間が存在するので、浸水した雨水は空間内を下方に流れて行きます。流れ着く先が地面付近の場合はさほど問題は生じませんが、そこにサッシなどがあった場合は枠の上に溜まってしまいます。本来ならば、石の目地などからの浸水を想定し、雨水を排出させる構造にしておく事が理想だと思われます。いわゆる木造でいうところのサイディングボードと同じ理屈で考えた方が良いのではないかと感じる訳です。そもそもステンレスとシーリングの付着は相性が悪いと言われておりますので、小さい圧力でもこのような現象に発展してしまう危険が大きいのではないでしょうか。

雨だれ汚染

雨染みというのでしょうか、メーカーさんの中には雨だれ汚染と言っている方もいるようです。RC造の外部の解放された部分の手すり等に多く見受けられる症状です。

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おそらく手すりの天端(上端)に降り積もった埃が雨で流される事により起こるのだと思います。擁壁などでも同じ現象が発生します。以外に性質が悪く、洗ってもなかなか除去出来ません。塗装面の細かい凹凸内に入り込んでしまうと洗ってもほとんど変化が無い場合さえあります。仕方がないので再塗装を行ったりしますが数年で同じ状況になってしまいます。雨で発生するという事であれば一つ対応策が思い浮かびます。そう、光触媒(酸化チタン)塗装です。数年前にこの汚れを何とかしたいというオーナー様と打ち合わせの末、酸化チタン入りの塗料を使ってみようという事になりました。その建物は北側の解放廊下側は木立などの影響もあり藻類が毎年のように蔓延る事も悩みの種でした。そして太陽光の直射をあまり期待出来ないながら光触媒塗装を実行したのです。

その結果、汚れは付いてしまうが以前よりは薄くなりました。

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そして、洗ったり拭いたりすると表面の苔類などがきれいに簡単に除去できるようになっていました。

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酸化チタンの効果はあったと判断出来ます。しかし、自浄という意味では少し期待外れな結果となったようです。

というように、この雨だれ汚染で悩んでいるオーナーさんは世の中に沢山いると考えられます。笠木を被せたり水切り状に端部を加工したりと改善方法は無くはないでしょう。問題は、それを新築時にやって頂けないでしょうか?という事なのです。後から形を変えるというのは時間も予算も新築時の比較になりません。

建物の美観を保つ事も建築物にとっては大切な事のはず。設計士さん、そうは思いませんか?

 

うちどい

写真の因果関係がわかるでしょうか。

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アスファルトシングル葺きの屋根が経年劣化に伴い表面の砂材(彩色砂粒というらしい)が無くなっています。さて、その砂材はどこに?雨などの影響で下方流れて行きます。先には樋があります。一部は樋内に溜まります。自然に降り積もっている土などと混ざります。動かなくなります。植物が生えます。雨が更に滞ります。天井に雨漏りします。RCなのに。

これは、内樋であるがための結果です。先端に軒樋が有る場合は樋が詰まる事はあっても天井には雨漏りはしません。意匠的な配慮で屋根が内樋になっている建物は数多くありますが、シングル葺きは再考の余地があると言わざるを得ません。仮にシングル葺きでない場合でも内樋が原因となる雨漏り事例は沢山発生しています。その場合、形状変更をお勧めしたり、オーバーフローなどの対策をご提案させて頂いております。何度も言いますが‟形で流す”事が建物にとって最良であると私は考えております。10年後20年後、そして50年後100年後まで考えた設計が当たり前だった先人に学ぶ事は多いのではないでしょうか。