屋根を葺き替える前に出来る事があります

木造

原因不明のままでドクターは治療や手術を始めませんよね。

先日、雨漏りもそれと同じだという話を雨漏りの権威の方から伺いました。
病気の原因が分からないままでは治療の方法が決まらないということです。

建物に於いても、明らかな外傷を伴なわない限り、思い込みで補修工事を行ったとしても雨漏りが解決する確率は低いと言えるでしょう。例えば、病院でお医者さんが「原因はたぶん○○だから、取りあえず△△の薬を飲んで下さい」って、不安じゃないですか?そして、おそらく何度も通った挙句、病気が改善する事はなく別の病院を探すことになるのです。

雨漏りの原因は建物によって千差万別ですのでそれぞれの原因にあった対処をしなくてはなりません。間違った処方箋を元に治療を行えば余計に悪化を招くことだってあります。天井の雨漏りが必ずしも屋根に原因があるとは限りませんし、壁の雨漏りの原因が外壁にあるとも言い切れません。また、原因は一ヵ所とは決まっていないのです。

たいして建物の状況を確認する事もなく、いきなり「屋根の葺き替えが必要です」とか「このまままでは建物がダメになります」とか「防水が限界だからやり直しましょう」とか言い出す輩を信用してはいけません。大抵の場合雨漏りは改善しません。たとえ改善出来たとしてもそれは偶然ですし、そもそもそこまで予算を掛ける状況ではなかった可能性が高いと思います。雨漏り調査を実施し、ピンポイントで原因を突き止めることは修繕費用の軽減にもつながるという事を忘れないでほしいのです。

状況の確かな見極めと正しい処方の両方が雨漏りの改善には必要不可欠です。
病気の事は医師(できれば名医と言われる医師)に、雨漏りの事は「雨漏り診断士」に相談して下さい。それが、貴方にとって最善の結果をもたらしてくれるはずです。