「捨てシーリング」は本当に〝捨て″なのか?

鉄筋コンクリート造

関東も昨日梅雨入りしました。平年より3日早いそうです。しばらくはお天気とにらめっこの日々が続きそうですが皆様はいかがお過ごしでしょうか。私は既に今年の梅雨明けは早いのか遅いのかが気になる今日この頃です。

さて、「捨て打ち」、「捨てシーリング」という文言を聞いたことがあるかと思います。巷では「仮打ち」とか「下打ち」とか言う方もいるようです。今回はサッシ廻りの「捨て打ち」に限定して論じますがまずは下図をご覧ください。

同じ横断面図(模式図)ですが、左が塗装仕上げで右がタイル貼り仕上げを表しています。図中の赤いシーリング部分に注目して頂きたいのですが、どちらの場合もコンクリートとサッシの間に充填されています。でも、右のタイル貼り仕上げの場合は、その赤く記されたシーリングは「捨て打ち」とされます。

仕上げのタイルを貼るまでの間、雨が浸入しないようにする意味もあると思いますが、実際は化粧のシーリング(変成シリコン:図中で青色部分)同様、重要な働きをしています。化粧シーリングが何らかの不具合で機能しなくなった時に「捨て打ち」シーリングが雨の浸入を防ぐのですから。

ある意味で二重ブロック的な収め方ですので安心感があるようにも感じます。化粧シーリングが紫外線と雨からの攻撃に立ちはだかってくれるので「捨てシーリング」はなかなか劣化しないかもしれませんね。でも、化粧シーリングは本当に全ての影響を受け止めてくれているのでしょうか。

少し細かい話をしますが、タイルとサッシ間の化粧シーリングは実は①タイル~サッシ間、と ②タイル目地~サッシ間というようにの2種類の異種材料(タイルと目地材)に交互に接しています。①のタイル部分はそれなりにしっかりした施工さえ行えば止水効果は確保できるはずです。しかし、②の目地(タイル目地:目地セメント)部分とシーリング材とは隙間が出来ている事が多いと言えるでしょう。※詳細については近く投稿する予定

よって、常に「捨て打ち」シーリングには水分が到達していると考えるべきです。だとしたら、施工は慎重に行って然るべきという事になります。「捨て打ち」は決して「捨て」ではありません。

「捨て打ち」、「仕上げ打ち」、どちらも重要なので住宅の仕様に習って「一次シーリング」と「二次シーリング」とした方が必要性を理解しやすいのではないでしょうか。

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