オーバーフローが必要である

屋根

「オーバーフロー」を辞書検索すると、何種類かの意味が表示されますが、ここでいうオーバーフローは「余分な液体の放出口。排水口。」の事である。余分な液体とは【雨水】の事であります。

通常、屋根に降り注いだ雨は適切な排水口(ドレン)から随時排出されて行きます。雨は、屋根の上を通り過ぎて行くだけで何の悪さも考えてはいません。しかし、排水口周辺に堆積する泥やゴミなどの影響で世の中にある多くの排水口は当初の排水能力は持ち合わせていないと考えるべきでしょう。

計算上では排水能力に多少余裕があると思いますが、詰まってくるとその数値は無意味です。特に最近では‟局所的な豪雨”も頻繁に報じられており、余裕を持った排水計画が重要になって来ています。

陸屋根のオーバーフローは、通常、床に近い高さの壁面に設けられている事が多く、水位が上昇するとそこから外部に雨水が放出される仕組みになっています。それによって、室内側への浸水事故などを防げるという事です。仕事がら人様の屋根に上る事が多いので(というかそれが私の仕事そのものなので)いろんな排水口の状況を見てきました。結果、かなりの確率で排水口の周りには泥やゴミが堆積しています。それは、清掃の問題も去ることながら、泥が堆積する理由の一つは排水口の手前が少しだけむくんで(微妙に盛り上がって)いる事が多いという施工上の理由もあるようです。

よって、雨が上がってもしばらくの間、水たまりが残るという訳です。その水溜りに空中の埃が沈み込みその後蒸発と共に固化して堆積して行きます。泥は枯葉などを取り込みながら増殖?して行き、場合によってはそこに苔やら雑草やらが発生して来ます。これが排水口付近で発生すると排水口がどこにあるのか分からなくなってきます。

そこまで酷くはないにしろ流れの悪くなった陸屋根に大雨が降り注いだ場合、需要と供給のバランスで漏水事故につながる危険が高まって来ます。

何か、人間の血管の不具合と似てますね。澱みは早期に改善した方が無難です。大変な事になりますよ。停滞はいけません。でも、血管にオーバーフロー(バイパス手術)を取り付ける事は難しいですが建物にはいつでも取り付けられます。一度考えて見てはいかがでしょうか。