どうして工務店は雨漏りを止められないのか?

長らく雨漏りの仕事に携わっていると、お客様から雨漏りに関するいろんなお話を聞きます。その中で、よく出る話の一つとして、私達に雨漏りの改善を依頼するまでの経緯というものがあります。

どうして今まで長い間改善に至らなかったかという疑問と、どうして建築屋さんなのに雨漏りを止められなかったのだろうか?という「まずは建ててくれた会社に診てもらう」シンドロームの話しです。

当たり前ですが、雨風が入り込むようでは家とは言えませんね。雨漏りは無くて当たり前なのですから。大金を叩いて一生物の買い物をしているにも関わらず「雨漏り?」、「なんで?」って事になる訳です。

オーナー様がクレーム的に工務店や大工さんに連絡するのが自然な流れと言うものです。
でも、毎日家を建てている側からすればさほど珍しい話でもなく?何とか対応していくという姿勢はあるので、とりあえずは担当者が現状を確認したり状況を聞きにやって来ます。

でも、担当者は他にもいろんな仕事も並行して行っている為、なるべく早くこの雨漏りクレームを処理したいと思う訳です。そして、実際に施工を行った大工さんや協力業者さんに連絡をして対応させたり、自分で何とかしようという手段にでます。

しかし、何とかオーナー様の期待に応えたいという誠実な思いと同時に、なるべく早くとか、なるべく手間暇を掛けずにどうにか解決させたいという気持ちも平行的に頭を巡っているはずです。

そこにある意味落とし穴が存在しています。それは、事を急ぐあまり根本原因の調査や確認が疎かになってしまう事。そして何より自分たちが致命的なミスなど犯すはずはないという期待と驕りなのです。

だから、突き詰めた調査をしようと思うまでにそれなりの時間を必要としたり、場合によってはさじを投げたり投げられたりするようです。結果、何も解決せずに信用だけが無くなるという残念な結果が生じています。その後、打つ手無く私達に連絡をしたという話をよく聞きます。

雨漏り改善依頼の連絡はもちろんオーナー様側からも有りますが、行き詰った工務店さん側からも寄せられる事が少なくありません。誰から連絡を頂いてもやるべき事に変わりはありませんのでどうぞ迷わずにお問い合わせ下さい。

世の中すべての工務店さんが雨漏りを解決出来ないというお話しではございません。念のため。