「今まで、当日に出て来る事はありませんでした」~後編~

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【続きの検証】昨日の満水調査では結果が出なかったので、別の方向からの浸水経路を検討してみました。

昨日は浸水個所からほど近い木巾木の方向に原因があるのではないかという仮説を基に調査を行ったが本日は上がり框方向を被疑個所として調査を行う事にしました。

上がり框方向には廊下があってその向こうにトイレがありその先が外部になっています。もし、トイレ側の外壁方向から雨が浸入しているとなれば玄関の水溜まりまで4m以上の距離があるという事になります。そうなるとその途中の部位からの浸水の可能性まで探る必要も生じてきますので、より確実な浸水箇所の確認のためトイレ内に床下点検口を取り付けさせて頂く事をオーナー様に相談し了承を頂きました。床下点検口を取り付ける事で新たな状況を目視出来るのでより信憑性の高い仮説を立てる事も可能になります。

思った通り床下世界には〝水”が存在した形跡があちこちに見受けられました。際根太のシミ、土間コン面から吸い上げたような木材の変色、床下のパーティクルボード面の濡れ跡などが散見され、この空間に水分が浸入していた事は疑いようがありません。よって、雨漏りはこの空間付近、または、この空間を経由しているであろう事が判明したと言えます。

以上の条件を踏まえ、再度散水調査を行いました。

床下点検口から目視した結果も加味した上で、被疑個所を数か所設定し順次散水を行いました。そして、トイレに面する外巾木上部に散水後しばらくして建物内に浸入する水が確認出来ました。

その後、土間コン上に水溜りが発生し、その一部が玄関側に流れて行く事を確認、水位が上昇する事で玄関の床タイル面から浸出するという経路が判明しました。以下、まとめの概略図です。

玄関の床タイルからの浸出箇所はいつも同じ場所のようです。そこに毛細管現象が発生しやすい原因があるのだと思います。ある程度の雨量が床下に浸水したとき、ある程度長い時間を掛け玄関側に雨水が到達し、更にタイル下地のモルタルが湿潤状態になった後、毛細管現象で特定の場所ににじみ出てくるという経路でした。

ある程度の雨量が長く続いた時にだけ発生する。しかも床面から。なかなか手ごわい事例でしたが床下点検口を取り付けられた事が結果につながりました。

投稿者:

kensuiprotect

雨漏りの形態は、建物の構造や状況によってそれぞれ違って参ります。さまざまな雨漏りの状態を的確に受け止め、先入観を持たずに対応する事が雨漏り修理には大切です。複合的な原因により雨漏りが発生している事も多く、一度の処理だけでは改善しないかもしれません。しかし、状況の観察や諦めずに対応を続ける事により、必ずや雨漏りを解決致します。 たかが雨漏り、されど雨漏り、私たちは諦めません。皆様も私たちと一緒に諦めることなく雨漏りに立ち向かって参りましょう。 【建物を雨水から守る会社、建水プロテクトです】  雨漏り診断士 藤田 裕二