夏型結露?

「夏型結露」は特定の条件下で発生することがありますが、今回は「夏によくある結露」という結論でした。

エアコンの冷えた冷媒管の廻りに結露が発生し水滴が天井内に落下していました。保温材は巻かれていましたがほんの少しだけ配管が露出していたようでそこに結露が発生していました。

重要なのは、調査前のヒアリングでは「雨の時しか発生しない」というお話しだったにもかかわらず結果が「雨漏り」ではなく「結露」だったという事です。“雨の日”しか発生しないとなると、それはもう【雨漏り】だと思いたくもなるものです。しかし、どうにも位置的に腑に落ちない感がありましたので調査は慎重に行いました。

やはり・・・写真でお分かりのように結果は結露でした。では、どうして「雨の時しか発生しない」のでしょう?
そうですね、雨の日は空気中に含まれる水分も多めです。また、エアコンの設定温度の影響もあったかもしれません。要は、雨天の日は結露の量も多くなるからいつもは留まっていただけの結露水も天井からの水滴となって浸出してしまったという事だと思われます。

おそらく雨の日に雨漏りしたという情報に偽りはないと思います。でも、正確には「雨の日も雨漏り(のよう)になった」ということで、雨以外の日も結露は発生していたけれど天井ボードから滴るまでではなかったというように言い換えることもできるでしょう。

私たちはヒアリングを行う時にあまりにも熱心に情報を聞き出そうとするがあまり相手に微妙なプレッシャーを与え記憶を塗り替えさせている?可能性もあるかもしれないと感じた出来事でもありました。考えてみれば、雨漏りの状況なんてそんなに詳しく覚えていないかもですよね。少し反省。

これからも記憶の範囲でご協力頂きますようにお願い申し上げます。

 

 

 

 

結露 びっしょり

この時期は結露が発生します。雨漏りと勘違いされる事が多々あります。写真はとある鉄骨造建築の最上階の小屋裏ですが結露水がびっしり付着しています。この水滴が天井ボードに垂れ始めると雨漏りに似た現象が発生します。水滴の元は空気中の水分や生活水蒸気が小屋裏で冷やされた事で液体に変化したものです。最上階という事で上部が屋上だったり屋根だったり外気に曝されている事による温度差が結露を助長させています。よって、この建物では最上階以外では結露は発生していませんでした。同じ湿度でも温度差が少ない場合は結露は起こりません。

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雨の日は空気中の水分も増えますので結露の量も増えるというもの。尚更に雨漏りとの区別がつきにくくなってしまいます。ま、それを見極めるのも雨漏り診断士の努めなのですが。冬場限定で発生するのであれば結露の可能性が高まります。対策としては温度差を軽減させるための断熱の工夫や湿気を外部に排出したり換気が出来る設備を設けるなどが考えられます。窓に関しましては内窓(二重サッシ)を設置することも有効と考えられております。ただ、お部屋に関しては冬場の換気はちょっと抵抗がありますよね。せっかく暖かい室内が冷えてしまいますもの。

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