それでも原因は必ずある

モルタル

上図からも読み取れるように、散水調査に於いて最初に散水を行う場所にを想定する事は難しくありません。事実、床下のモルタル上に水溜りが出来ました。でも、下階には浸出しませんでした。サッシは数か所存在し、それぞれ共に床下に浸水しました。それはそれで問題なのですが下階の雨漏りが再現される事はありませんでした。

試行錯誤の後、外部の手すり笠木の根元に辿り着きました。の位置です。そして散水開始から30~40分後、予定の位置から雨漏りが再現された次第。

雨の経路は防水下のモルタルとALCパネルの間だと思われます。鉄骨造という事もあり、手すり側からの浸水は壁内を下方に落下するであろうという先入観があった事は否めません。その為、原因が判明するまでにかなりの時間を要したという事は言うまでもありません。

雨漏りがある限り必ず原因は存在しています。諦めると迷宮入りかも。

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株式会社建水プロテクト|東京都練馬区の雨漏りと防水を考える会社

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二段笠木?

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アルミの笠木を取り外した内部に白っぽいカラー鋼板の笠木(蓋?)が現れました。ハウスメーカーの建物ですが、ハウスメーカーは各々独自の製品を使用しますので時々驚かされます。一般建築ではこのような納まりは珍しいのではないでしょうか。故に雨漏りの推測も難しくなって来ます。確率は低いと思いつつ笠木に散水を行った結果、雨漏りが再現されました。壁面に外傷が見当たらない為、笠木を取り外した状態が上の写真です。するとどうでしょう。外装材であるライトヘーベルの上部にヒビが! そこにもう一度散水すると・・・やはり間違いないようです。(下の写真)

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普段は笠木に密着している為、目視ではよく分かりませんでした。これ以外にも数ヵ所の入り口が存在していた為、ここにたどり着くまでにそれなりの時間を費やすことになってしまいました。おそらくここが今回の雨漏りの最後の浸入口だと思われます。ここまで来ると建物自体の特性もかなり理解出来てきます。先入観を持たない事が雨漏り調査では大事な事だとされていますがこの部分には少し思い込みがあったのではないかと反省をしています。建物の作り方も日々更新されている限り私達も勉強を怠ってはならないと再認識致しました。しかし、この経験は実績として蓄積できましたので次回は選択肢の一つになり早期解決の糸口となり得ると思います。積み重ねこそ雨漏り解決への王道と心得て日々精進を心掛けなければ。

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株式会社 建水プロテクト