雨漏り改善の近道

雨漏りをなるべく早く改善したいのであれば上のフローの「Yes」を参考にしてみてください。ベストではないかもしれませんが、確実に解決に向かって行ける方法です。
一見、長いように見えますが、結果は急がば回れなのです。

専門家を「信じて任せる」事もストレスの軽減になるのでは?

雨漏りの改善を望む人は多いと思いますが、そんなに急いで直そうとは思っていない方もいます。そのうち、いよいよまずい状態になってから考えよう…とか。

いろんな考え方があるのでそういった考えを否定しようとは思いません。しかし、もし、建物からの意見というものがあるとしたら、やはりなるべく早く改善してほしいと願っているはずです。木造の建物でしたら腐食したり、カビが繁殖したり、害虫が寄って来ますし、鉄骨系の建物だったら錆が蔓延するかもしれません。それらは建物の寿命に悪影響を与えるものですから。

では、雨漏りの改善はあなたに何をもたらしますか?

ストレスの無い雨漏り発生以前の生活でしょうか。
途中になっていた室内の改装計画を前に進められることでしょうか。
天井を見上げるときの憂鬱な時間が無くなることでしょうか。

全て当たり前のことなのに嬉しいと感じるはずです。

これからは雨漏りに費やした時間を取り戻すために楽しい旅行の話でもしましょう。
もう憂鬱な気分で天井を見上げることはありません。そこには真新しいクロスが貼られていることでしょう。心機一転、部屋中の床も壁も天井も新しいものにしてもいいかもしれません。そう、この家に引っ越してきた時のように。

有限な時間を有意義に使うために近道は必須では?

娘が「恥ずかしくて家に友達を呼べない」って怒るんです

原因は天井のクロスが割れててシミがあるから。

クロスが割れ始めたのは先月の雨の日以降でした。
以前から、薄いシミのようなものがあるような気はしていたんです。「雨漏り」かな?とは思ったんですが何となくそのままにしちゃったんです。そして、先月のある日の夜、いきなり天井から水滴が落ちて来はじめました。

みんなでテレビを観ている時にいきなり落ちて来たのでびっくりしましたが、とうとう来たかっていう気も少しありました。取り急ぎプラスチックの容器などで雨漏りを受け止めました。

朝方、雨が上がるとしばらくして雨漏りも止まりましたが、その周辺には黒っぽいシミが出来ていました。天井自体が少したわんでいるようにも感じます。シミが線状に延びているのはどうしてでしょうか。いろいろ気になりましたが理由はわかりません。

今、一番気になるのは天井が落ちてきたりしないのかどうかという事です。娘は「恥ずかしくて友達も呼べない」って私を責めるんですがどうしようもありません。これで本当に天井が落ちてきたりしたら何を言われるか分かったものじゃありません。でも、確かに危険な気がします。早く天井を直そうと思うのですが「雨漏り」を止めない事には何も先に進みません。週間天気予報の傘マークを見るたびにとても気持ちが焦るし落ち込みます。

はたして、誰に相談すれば確実に雨漏りを改善してくれるのでしょうか。怪しい業者に修理を依頼してしまって、もしも、雨漏りが直らなかった場合、その業者を選別した私にも責任があるのでしょうか。家族の冷たい視線を受けないためには何を信じて誰に相談すればよいのでしょうか。悩みは尽きずストレスは日々増大しています。

現在、この天井の下は“立ち入り禁止”にしています。

こんな悩みをお持ちの方に耳寄りな情報があります。
雨漏りを改善できる業者を見つける一つの指針はやはり「雨漏り改善実績数」「雨漏り調査事例数」の多さではないでしょうか。経験値の高い人の方が改善確立も高まるのでは。

 

だって お互い様じゃないですか

既に別の業者さんによって散水調査を実施したことがあるという事で、その時の状況をオーナー様から聞き取り調査で確認した後、まずはその時に調査しなかった部位から今回の散水調査を開始しました。

浸出部位の直上部付近各所(床、巾木、水切り金物付近、内壁サイディング、笠木内側、トップレール、笠木外側、手すり外部側サイディング)は既に調査対象として数時間の散水調査が行われています。よって、横移動してくるであろう経路を想定し被疑箇所を数か所設定しました。その推測箇所の中でも下方にあるバルコニーの床面付近からの浸水の可能性から検証しました。

床面への散水で雨漏りは再現されませんでした。次に壁面付近の可能性を検証します。
ちなみに水切り金物は写真のように機能しています。水切り金物内の防水立上り端末が多少浮いている所があって気になりましたが、たとえ強風を伴ってもその位置まで雨が到達する可能性は低いと判断しました。

一つはっきりした事は、バルコニーのFRP防水は水切り金物取付け後に塗布されているようでした。下から覗くとFRP防水の端末が水切り金物の手前で止まっているのがはっきりと確認できたからです。そして、FRP防水の表層はモルタル塗り(薄い…)でした。

 

 

水切り金物とサイディングとの隙間内の状況から判断するにサイディングは下地の合板に釘で直貼りされているようです。釘の廻りに怪しい箇所は見当たりません。ちょっと気がかりなのが透湿防水紙の気配が感じられないという事でした。
更に、水切り金物の上部に雨が吹付けたとしても雨が水切り金物の立ち上がりを越えることはないと判断しました。

となると、次の被疑箇所はサイディング面になります。釘周りに怪しい所がないのでサイディングの重ね部分である縦目地付近に散水していきます。縦目地は数本あるので浸出箇所近くから始め順次離れる方向で進めて行きました。

何か所目かの縦目地に散水してから数分後、小屋裏内の雨染み位置から雨漏りは再現されました。

 

散水箇所と浸出箇所は横方向に約1.5m程度のズレがありました。

雨漏りの原因、そして、ズレの原因は何だったのでしょうか。

 

サイディングの裏面に浸入した雨はサイディングと合板との隙間内で行き先を探っています。釘止め付近は隙間が密で移動しにくいようです。釘止めの無い部分をすり抜け水切り金物の立上り(返し)に到達した雨は水切り金物の厚み分だけ存在するサイディングと合板の隙間で広がりつつやはり水切り金物と合板との隙間を下方に移動して行きます。そして、FRP防水立上りにあった浮き部分に浸入を試み成功します。FRP裏に浸入した雨は床の合板と壁の合板の入隅を水勾配に従って下方に移動し然るべき位置から小屋裏に浸出せしめたのです。

雨がここに到達するまでにいくつかの関門があるはずでしたが今回はそれがありませんでした。

①サイディングを縦使いする事で重ね部分が横方向からの雨や風を伴なう雨に対し脆弱になっていた。
②透湿防水紙が取付けられていない。
③FRP防水層の立ち上がりに浮きがあった。また、水切り金物とFRP端末取合いの処理に問題があった。

この事例では、サイディングの縦目地をシーリングなどで止水すれば一先ず雨漏りは止まるでしょう。しかし、そういった簡易的な補修では材料の劣化や建物の挙動などにより必ず再発します。少し大変ですがこの機会に二次防水の改善を含めた修繕を実施し大切な建物の耐用年数を復活させる事をお勧め致します。

 

そもそも、二次防水層が無いこと自体が不自然です。一次防水(壁ではサイディングやモルタル等、屋根では瓦やコロニアル等、外観的な仕上げ材)と二次防水(壁では透湿防水紙やアスファルトフェルト等、屋根ではアスファルトルーフィングやゴムシート等、外観からは見えない)はそれぞれが別々の責任を担っている一対のものです。どちらかが存在しないという事は基本的には考えにくいのです。

意匠的外観は元より一次防水の役目としては二次防水を紫外線や直接的風雨などから保護せしめる事です。仮に一次防水が無かったとしたら二次防水は紫外線の影響をもろに受け瞬く間に使い物にならなくなることでしょう。そして、一次防水には必ず継ぎ目や隙間がつきものですから雨は少なからずそこから浸入してしまいます。劣化が進めば尚更です。そこから浸入して来る雨を食い止め建物を守ることが二次防水の役割です。どちらかが無くても建物を雨から護ることは困難になるでしょう。

一次防水と二次防水、見た目も役割も違いますが一対で存在してこそ役目を全うできるのです。お互いに補っているのですね。

もろはのつるぎ

 

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散水調査の結果、立平葺き屋根からの浸水が確認されました。雨水は軒天内部を経由した後、外壁の室内寄りに移動し下方に落下しています。その時、本来であればアスファルトフェルトの裏面や木ずり付近を落下するものですが今回は壁内上部で断熱材内に浸透していました。(湿式仕上げ:通気層無し)

浸透した雨水はある程度の長い時間を掛け下方に移動し梁材の天端に放出されます。梁天端で拡散した雨水の一部が室内側に滲出し具象化していました。よって、途中の木ずりや内壁ボードに被害やシミなどが無かった事が今回の雨漏りの特徴です。

下の写真は雨水が断熱材に浸透していた部分の断熱材をめくって見たところです。

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この付近に長い間雨水が影響を与えていた事が伺えます。少量の雨の場合は室内に雨漏りは発生していませんでしたがこの場所にはかなりの頻度で雨水は到達していたと考えられます。普段から断熱材までは浸透していたのだと思います。

もしも、断熱材が雨水を吸水せずに内壁内部を自然落下的に移動していたとすれば雨漏りの滲出頻度はもっと多かったでしょうし滲出までの時間はもっと短かったはずです。発見も早かったという事になります。木ずりの腐食ももう少し小さかったのではないでしょうか。

断熱材は建物にとって必要不可欠のものではありますが、こと雨漏りが絡んだ場合、天井内であっても壁内であってもとても厄介な存在になってしまいます。

突き抜ける軒先水切り(唐草)

%e5%94%90%e8%8d%89%e7%ab%af%e9%83%a8【改善作業状況】

軒先の水切り金物(唐草タイプ)が立ち上りのルーフィングを突き破っていました。(緑線が撤去前の水切り位置)

下の写真は小屋裏内の雨漏り再現状況の様子です。

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コロニアルの不具合が原因できわ谷金物の下部に雨水が回り込み、屋根先端付近のルーフィングの穴から小屋裏に浸出していました。その後、軒裏を移動した雨水は壁内を落下し下階で雨漏り事象となっています。再現に時間を要する調査のため結果を導き出すまでに数日間を要しました。

入隅部分のルーフィングは直角(矩)には施工しにくいためその付近の金物の取付けには細心の注意を払う必要があります。ルーフィングを下地に密着させないと空洞が生じ破断しやすいという訳です。

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おそらく新築時からこのような状態だったと思われますが、数年前に雨漏りを改善させる目的もあって外壁を塗り替えたとの事でした。当然ながら外壁の塗装ではこの雨漏りは改善しなかった次第。ちょっとした施工時の不注意が後に余計な予算を浪費させる事もあります。

 

 

複数浸入雨漏りの極み

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かれこれ三年ほど前だったでしょうか。最初の雨漏りの連絡があって状況を確認しに伺った時は外壁の塗装を行って間もないピカピカの状態だった事を覚えています。散水調査のご提案をして間もなく調査を行わせて頂き原因箇所を突き止めました。改善には屋根の板金作業も必要で外部足場を設置した上で改善作業を執り行わせて頂きました。①の部分でした。しかし、この時、この建物の雨漏り対応がつい先日まで続く事になるとは夢にも思わなかったのです。

再発の連絡があったのは最初の改善作業から数か月経った頃でした。確認も含め①の部分を再度検証しましたが問題はありません。その後、周辺の調査を行った結果②の部分に雨の入り口を発見。再度、雨漏り改善作業を行わせて頂きました。入口は違っていたのですが出口が同じになってしまう為、どうしても【再発】と受け止められる事は致し方ないと思います。確かに、一度の調査で見つけられなかった事も事実であります。

その後、数か月毎に再発のご連絡を頂く事数回。その度に新しい入口を見つけ出すのですが、何故か出口は同じという事でこちらの原因説明が言い訳っぽくなって聞こえてはいないだろうかと感じとても気まずい思いをしたものでした。それでも、毎回、私たちの説明に真剣に耳を傾けて頂き、理解をして頂いた事には大変感激致しております。そして、いつも美味しい飲み物とお茶菓子をありがとうございました。心より感謝申し上げます。

時は流れ、今年も台風シーズンに再発したという事でまたまた伺わせて頂く事になったのですが、今回は今までと少し状況が変化していました。最初に訪れた時には無かった(隠れていた)外壁のクラックがあちらこちらに散見されたのです。そして、今回の原因はそのクラックでありました(ラスモルタル仕上げなのでモルタルの亀裂と一緒に防水紙も破断していると考えられる)。

思えば、三年前の最初のヒアリングの時に奥様は言っておられました。クラックが目立ってきたので全体の塗装をしたばっかりなのに雨漏りしたんですよ。と。

そのクラックが今になって徐々に目立って来たようです。そして、そこにも雨漏りの原因が潜んでいたのです。この数年間は何とか塗膜で持ち堪えていたのでしょう。もしかしたら、それらのクラックが原因でまだしばらくはお付き合いする事になるのかもしれません。今度は違う場所からの浸出を望んでいる?事は言うまでもありません。

どうして工務店は雨漏りを止められないのか?

長らく雨漏りの仕事に携わっていると、お客様から雨漏りに関するいろんなお話を聞きます。その中で、よく出る話の一つとして、私達に雨漏りの改善を依頼するまでの経緯というものがあります。

どうして今まで長い間改善に至らなかったかという疑問と、どうして建築屋さんなのに雨漏りを止められなかったのだろうか?という「まずは建ててくれた会社に診てもらう」シンドロームの話しです。

当たり前ですが、雨風が入り込むようでは家とは言えませんね。雨漏りは無くて当たり前なのですから。大金を叩いて一生物の買い物をしているにも関わらず「雨漏り?」、「なんで?」って事になる訳です。

オーナー様がクレーム的に工務店や大工さんに連絡するのが自然な流れと言うものです。
でも、毎日家を建てている側からすればさほど珍しい話でもなく?何とか対応していくという姿勢はあるので、とりあえずは担当者が現状を確認したり状況を聞きにやって来ます。

でも、担当者は他にもいろんな仕事も並行して行っている為、なるべく早くこの雨漏りクレームを処理したいと思う訳です。そして、実際に施工を行った大工さんや協力業者さんに連絡をして対応させたり、自分で何とかしようという手段にでます。

しかし、何とかオーナー様の期待に応えたいという誠実な思いと同時に、なるべく早くとか、なるべく手間暇を掛けずにどうにか解決させたいという気持ちも平行的に頭を巡っているはずです。

そこにある意味落とし穴が存在しています。それは、事を急ぐあまり根本原因の調査や確認が疎かになってしまう事。そして何より自分たちが致命的なミスなど犯すはずはないという期待と驕りなのです。

だから、突き詰めた調査をしようと思うまでにそれなりの時間を必要としたり、場合によってはさじを投げたり投げられたりするようです。結果、何も解決せずに信用だけが無くなるという残念な結果が生じています。その後、打つ手無く私達に連絡をしたという話をよく聞きます。

雨漏り改善依頼の連絡はもちろんオーナー様側からも有りますが、行き詰った工務店さん側からも寄せられる事が少なくありません。誰から連絡を頂いてもやるべき事に変わりはありませんのでどうぞ迷わずにお問い合わせ下さい。

世の中すべての工務店さんが雨漏りを解決出来ないというお話しではございません。念のため。

ご意見・お問い合わせ

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マイさん(雨仕舞) VS ふせぐ君(防水) 【エピソード1】

㋫: いわゆるマイさんは雨を直接止める事は出来ないって事だよね。ボクと違って。

㋮: どちらかと言えば形で受け流す的な仕事をさせてもらってるわ。こっちの方が賢い感じだわね。ふせぐ君と違って。それにふせぐ君は経年劣化するとボロが出て来るわよね。ウフフ・・

㋫: な、何言ってんの、そんな劣化なんてメンテナンスすれば何も問題ないんですけど!

㋮: メンテナンスすればね。じゃ、しなかったらだだ漏れってことかしら?

㋫: そ、そんな事言う自分は劣化しないっての?

㋮: いい質問だわ、ふせぐ君。さっきも言ったけど私は形で雨を処理しているのね。例えば、屋根の勾配だったり、軒の深さだったり、窓の庇だったり、雨を防ぐと同時に排出させる事を得意とするのね。それに見えないところでも頑張ってるわ。屋根や壁内の二次防水部分だったり、建具そのものの形だったりね。あなたが生まれるず~っと前から私は建物のお役にたっているのね。英知の結晶なのよ。わかるかしら?

㋫: ・・・まぁ、わかるような・・・、難しいような・・・。

㋮: 劣化は致し方ないけど、いわゆる防水層が劣化していくような事ではない訳ね。紫外線の影響も少ないし、どちらかと言えば挙動や風などでズレたり見えない所で風化したりって感じかな。ちょっと気付かれるのが遅くなる感じは否めないわね。

㋫: ところで、マイさんはどの建物にもいるんですか?

㋮: それがね・・・、いたいんだけどいない事もあるのよ。作る人が分かっていなかったり中途半端な知識で配置したりね。私がいないとたぶん困ると思うのよ住んでる人にしてみれば。でも、住人さんが私を呼ぶ訳ではないから難しいって話なのよこれが。後から改善するのは大変だから新築の時にしっかりやってほしいんだけどな。

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【エピソード2】に続く、

たぶん・・・